余事象とは?記号や公式、確率の問題をわかりやすく解説!

この記事では、場合の数と確率で登場する「余事象」について、わかりやすく解説していきます。

余事象の記号や公式、確率の問題の解き方もていねいに説明していくので、ぜひこの記事を通してマスターしてくださいね!

 

余事象とは?

余事象とは、ある事象に対してそれが起こらない事象のことをいいます。

 

余事象の記号

余事象は、元の事象のアルファベットの上にハイフン記号をつけて表します。

余事象の記号

事象 \(A\) に対して、\(A\) が起こらない事象を \(A\) の余事象といい、「\(\color{red}{\overline{A}}\)」 で表す。

集合で考えると、集合 \(A\) の補集合 \(\overline{A}\) のことですね。

 

余事象の場合の数の公式

場合の数における余事象の公式は次のとおりです。

余事象の場合の数

全事象 \(U\) のうち、事象 \(A\) が起こる場合の数を \(n(A)\) とすると、余事象 \(\overline{A}\) について

\begin{align}\color{red}{n(\overline{A}) = n(U) − n(A)}\end{align}

が成り立つ。

すべての場合の数から事象 \(A\) が起こる場合の数を引けば、余事象 \(\overline{A}\) の場合の数が求められます。

 

余事象の確率の公式

確率における余事象の公式は次のとおりです。

余事象の確率

ある事象 \(A\) の確率を \(P(A)\)、その余事象の確率を \(P(\overline{A})\) とすると、

\begin{align}\color{red}{P(\overline{A}) = 1 − P(A)}\end{align}

確率全体 (\(= 1\)) から、事象 \(A\) が起こる確率を引けば、余事象 \(\overline{A}\) の確率が求められます。

 

余事象の計算問題

余事象の考え方が使える問題の見分け方と解き方を説明します。

余事象を使う問題の見分け方

余事象の考え方は、ある事象の場合の数(確率)よりもその余事象の場合の数(確率)を求める方が楽なときに有効です。

問題文に次のようなキーワードがあるときには、余事象の考え方が使える可能性が高いといえます。

  • 「少なくとも〜」
  • 「〜以上/以下になる」

目的の場合の数や確率を求めるのに複数の場合分けをしなければいけないなど、手間がかかりそうな問題では「余事象はどうかな?」と考えてみてください。

これを踏まえて、計算問題に挑戦しましょう。

計算問題①「目の和が 9 以下になる場合の数」

計算問題①

大小 \(2\) 個のサイコロをふるとき、目の和が \(9\) 以下になる場合の数を求めなさい。

 

\(2\) 個のサイコロの目の和は \(2\) ~ \(12\) のどれかになるので、目の和が \(9\) 以下になる場合の数はとても多いことがわかります。

余事象の考え方を利用して、計算を楽にしましょう!

解答

 

「目の和が \(9\) 以下になる場合」の余事象は、「目の和が \(10\) 以上になる場合」である。

 

\(2\) 個のサイコロの目の出方の総数は、

\(6 \times 6 = 36\) (通り)

 

目の和が \(10\) 以上になる場合の数は、以下の表より

\(6\) (通り)

 

よって、目の和が \(9\) 以下になる場合の数は、

\(36 − 6 = 30\) (通り)

 

答え: \(\color{red}{30}\) 通り

 

計算問題②「少なくとも 1 個は 4 の目が出る確率」

計算問題②

大中小 \(3\) 個のサイコロをふるとき、少なくとも \(1\) 個は \(4\) の目が出る確率を求めよ。

 

「少なくとも \(1\) 個は \(4\) の目が出る」を真面目に考えると、大だけが \(4\) の目の場合、中と小が \(4\) の目の場合…など、いろんな場合に分けて考える羽目になります。

このようなときに、余事象の考え方が利用できます。

「少なくとも \(1\) 個は \(4\) の目が出る」の余事象は、「\(\bf{1}\) 個も \(\bf{4}\) の目が出ない」ですね。

これなら、場合分けして考える必要がなさそうです!

解答

 

大中小のサイコロの目の出方のすべての場合の数は、

\(6 \times 6 \times 6 = 216\) (通り)

 

\(1\) 個も \(4\) の目が出ない、つまり、大中小のサイコロの目が \(1\), \(2\), \(3\), \(5\), \(6\) のどれかになる場合の数は、

\(5 \times 5 \times 5 = 125\) (通り)

 

(少なくとも \(1\) 個は \(4\) の目が出る確率) \(= 1 −\) (\(1\) 個も \(4\) の目が出ない確率)

であるから、求める確率は

\(1 − \displaystyle \frac{125}{216} = \displaystyle \frac{91}{216}\)

 

答え: \(\color{red}{\displaystyle \frac{91}{216}}\)

 

計算問題③「少なくとも 1 枚表が出る確率」

計算問題③

表の出る確率が \(\displaystyle \frac{1}{2}\) であるコインを \(3\) 枚投げるとき、少なくとも \(1\) 枚表が出る確率を求めなさい。

 

「少なくとも~」というキーワードがありますね!

余事象の考え方を利用して解きましょう。

解答

 

「少なくとも \(1\) 枚表が出ること」は、「 \(1\) 枚も表が出ないこと」の余事象である。

\(1\) 枚も表が出ない確率は、

\(\displaystyle \frac{1}{2} \times \frac{1}{2} \times \frac{1}{2} = \frac{1}{8}\)

 

したがって、少なくとも \(1\) 枚表が出る確率は

\(\displaystyle 1 − \frac{1}{8} = \frac{7}{8}\)

 

答え: \(\color{red}{\displaystyle \frac{7}{8}}\)

以上で問題も終わりです!

 

余事象の考え方さえ理解しておけば、公式は意識して覚えるまでもないですね。

しっかりと復習しておきましょう!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です