連立方程式とは?代入法と加減法、計算問題や文章題の解き方

この記事では、「連立方程式」の解き方(代入法・加減法)をできるだけわかりやすく解説していきます。

計算問題や文章題での利用方法も説明しますので、この記事を通してぜひマスターしてくださいね。

 

連立方程式とは?

連立方程式とは、\(2\) つ以上の未知数(文字)を含む \(2\) つ以上の等式のことです。

方程式

未知数を含む等式。

一般に、方程式を解く(未知数の解を求める)には未知数と同じ数以上の方程式が必要です。

 

では、連立方程式はどのようにして解けばよいのでしょうか。

連立方程式の解き方の大原則は、

与えられた式を変形して、方程式の数と未知数の数を減らしていくこと

これに尽きます。

連立方程式の解き方には「代入法」「加減法」の \(2\) 種類がありますが、どちらも上記の大原則に従っていると考えてください。

 

連立方程式の解き方

それでは、同じ例題を用いて代入法と加減法での解き方をそれぞれ見ていきましょう。

【解き方①】代入法

代入法とは、一方の式に他方の式を代入することで、式の数と未知数の数を減らす方法です。

次の例題を通して代入法の解き方を確認しましょう。

例題

次の連立方程式を解け。

\(\left\{\begin{array}{l}3x − y = 5\\5x + 2y = 1\end{array}\right.\)

 

STEP.0
式に番号をつける

連立方程式を解く上で、最初に必ず式に番号をつけることをオススメします。

\(\left\{\begin{array}{l}3x − y = 5 \color{red}{   \text{…①}} \\5x + 2y = 1 \color{red}{  \text{…②}}\end{array}\right.\)

連立方程式を解くにはどうしても式変形が発生するので、一生懸命計算している間にどの式に何をしていたのかを忘れてしまうと大変です。

この悲劇を防ぐために、式には必ず番号をつけましょう。

 

STEP.1
代入する式を決め、変形する

代入する式を決めましょう。

このあとの手順で式変形の手間をできるだけ減らすには、係数のついていない未知数を含む式がオススメです。

Tips
このとき、未知数についている符号(\(+\) や \(−\))を気にする必要はありません。

なぜなら、式の符号は簡単に反転できるからです。

 

式①、②を見てみると、式①に係数がかかっていない未知数 \(y\) がいますね。式①を変形して「\(y =\) 〜」の形にするのが、最も簡単です。

\(\left\{\begin{array}{l} \color{red}{3x − y = 5  …①}\\5x + 2y = 1  …②\end{array}\right.\)

 

式①を変形して、

\(3x − y = 5\)

\(−y = −3x + 5\)

\(\color{red}{y = 3x − 5  \text{ …①’}}\)

完成した式には、再度番号をつけておきましょう。

元の式の番号に、「 」などをつけておくとよいでしょう。

 

STEP.2
代入する

変形した式をもう一方の式へ代入します。

代入は、箱の中身を入れてあげるイメージです。

これにより、\(2\) つの式が合体され、未知数の \(1\) つ(今回は \(y\))が消去されます。

式①’ を式② へ代入して
\(5x + 2\color{red}{(3x − 5)}= 1\)

代入するときは中身を必ず括弧でくくってあげます。

そうすることで、符号の誤りなどの余計な計算ミスを防ぐことができます。

 

STEP.3
未知数だけが左辺に来るように式を変形する

\(x\) の値を求めるには、左辺に \(x\) の項を、右辺にそれ以外の項を集めます。

最終的に、「\(x =\) 〜」の形にします。

\(5x + 2(3x − 5)= 1\) より

\(5x + 6x − 10 = 1\)

\(5x + 6x = 1 + 10\)

\(11x = 11\)

よって、\(\color{red}{x = 1}\)

これで、未知数の \(1\) つ、\(x\) を求めることができました!

 

STEP.4
もう 1 つの未知数を求める

あとは、式①、②のどちらかに \(x\) の値を代入すれば、\(y\) を求められます。

このとき、STEP.1 で作った式①’に \(x\) の値を代入すれば、\(y\) の値を簡単に求められます

(元の式①または②に \(x\) を代入すると、最終的に「\(y =\) 〜」に変形するという手間が発生してしまいます。)

式①’に \(x = 1\) を代入して

\(y = 3x − 5  …①’\)

\(\begin{align}y &= 3\cdot 1 − 5 \\&= 3 − 5 \\&= \color{red}{−2}\end{align}\)

 

答え: \(\color{red}{x = 1,  y = −2}\)

以上で、代入法の完成です!

 

完了

 

ちなみに、解答の流れを一続きに記述すると次のようになります。

解答

 

\(\left\{\begin{array}{l}3x − y = 5     …① \\5x + 2y = 1   …②\end{array}\right.\)

 

式①を変形して
\(3x − y = 5\)
\(−y = −3x + 5\)

\(y = 3x − 5  …①’\)

 

式①’を式②へ代入して

\(5x + 2(3x − 5)= 1\)

\(5x + 6x − 10 = 1\)

\(5x + 6x = 1 + 10\)

\(11x = 11\)

\(x = 1\)

 

式①’に \(x = 1\) を代入して

\(y = 3x − 5  …①’\)

\(\begin{align}y &= 3 \cdot 1 − 5\\&= 3 − 5\\&= −2\end{align}\)

 

答え: \(\color{red}{x = 1, y = −2}\)

以上が代入法での連立方程式の解き方でした!

 

【解き方②】加減法

加減法とは、方程式同士を足したり引いたりして、式の数と未知数の数を減らす方法です。

加減法では、式全体を何倍かして未知数の係数を無理やりそろえてから足し算・引き算で消去する、というのがミソです。

それでは、代入法と同じ例題で、加減法の解き方を見ていきましょう。

例題

次の連立方程式を解け。

\(\left\{\begin{array}{l}3x − y = 5\\5x + 2y = 1\end{array}\right.\)

 

STEP.0
式に番号をつける

加減法でも、式に忘れずに番号をつけておきましょう。

\(\left\{\begin{array}{l}3x − y = 5 \color{red}{  …①} \\5x + 2y = 1 \color{red}{  …②}\end{array}\right.\)

 

STEP.1
消去する未知数の係数がそろうように式を整数倍する

消去する未知数にはズバリ、\(2\) つの式で係数がそろえやすい未知数を選びます。

 

例題の場合、\(y\) のほうが係数をそろえやすそうなのはおわかりでしょうか?

なぜなら、式①さえ \(2\) 倍すれば、式①、②の \(y\) の係数をそろえることができます。

\(\left\{\begin{array}{l} 3x − y = 5    …①\\5x + 2y = 1    …②\end{array}\right.\)

 

式①を \(2\) 倍すると

\(\color{red}{6x − 2y = 10 …①’}\)

Tips

係数をそろえやすい未知数は次の順番で検討します。

  1. 式をかけ算しなくてもすでに係数がそろっている未知数
  2. どちらか一方の式さえかけ算すれば、係数がそろう未知数
  3. \(2\) つの式をかけ算して係数をそろえるが、かける数がなるべく少なくて済む未知数

 

STEP.2
式を足し算または引き算する

加減法の真骨頂、式の足し算・引き算を行います。

 

今回の例題では、①’と②を足し算して \(y\) の項を消去しましょう。

引き算すると \(y\) が消去されませんので注意してくださいね!

式①’ − 式② より

\(\begin{array}{rr} 6x − 2y =& 10\\+)   5x + 2y =& 1\\ \hline  11x =& 11\end{array}\)

 

よって、\(\color{red}{x = 1}\)

これで、未知数の \(1\) つ、\(x\) を求めることができました!

 

STEP.3
もう 1 つの未知数を求める

元の式①、②のどちらかを選び、「求めたい未知数 = 〜」の形に変形したあと、先ほど求めた未知数を代入します。

Tips

「未知数 = 〜」の形に変形しやすい式は次の順番で検討します。

  1. 求めたい未知数に係数がついていない
  2. 求めたい未知数に係数がついているが、なるべく係数が小さい

 

例題では、式①の方が「\(y =\) 〜」の形に変形しやすそうです。

式①を変形したあと、\(x = 1\) を代入しましょう。

式①を変形して

\(3x − y = 5\)

\(−y = −3x + 5\)

\(y = 3x − 5\)

 

\(x = 1\) を代入して

\(\begin{align}y &= 3 \cdot 1 − 5 \\&= 3 − 5 \\&= \color{red}{−2}\end{align}\)

 

答え: \(\color{red}{x = 1, y = − 2}\)

以上で、加減法の完成です。

 

完了

 

ちなみに、解答の流れを一続きに記述すると次のようになります。

解答

 

\(\left\{\begin{array}{l}3x − y = 5     …① \\5x + 2y = 1   …②\end{array}\right.\)

 

式①を \(2\) 倍して

\(6x − 2y = 10 …①’\)

 

式①’ − 式② より

\(\begin{array}{rr} 6x − 2y =& 10\\+)  5x + 2y =& 1\\ \hline  11x =& 11\end{array}\)

 

式①を変形して

\(3x − y = 5\)

\(−y = −3x + 5\)

\(y = 3x − 5\)

 

\(x = 1\)を代入して

\(\begin{align}y &= 3 \cdot 1 − 5 \\&= 3 − 5 \\&= −2\end{align}\)

 

答え: \(\color{red}{x = 1, y = −2}\)

以上が加減法での連立方程式の解き方でした!

 

連立方程式の計算問題

代入法・加減法の向いている問題を見極めてみましょう。

補足

代入法と加減法の使い分けがめんどくさいという人は、いつも得意な方法で解いて構いません。

ただし、代入法が向いている問題、加減法が向いている問題というのも確かに存在します。

 

計算問題①「基本の連立方程式」

計算問題①

次の連立方程式を解け。
\(\left\{\begin{array}{l}4x − 3y = 18 \\2x + y = 4\end{array}\right.\)

 

この問題では、\(2\) つ目の式に係数のついていない未知数 \(y\) がいます。

このような問題には、代入法が向いています。

それでは、代入法で解いていきましょう。

解答

 

\(\left\{\begin{array}{l}4x − 3y = 18  …① \\2x + y = 4   …②\end{array}\right.\)

 

式②を変形して

\(y = −2x + 4  …②’\)

 

式②’を式①へ代入して

\(4x − 3(−2x + 4)= 18\)

\(4x + 6x − 12 = 18\)

\(10x − 12 = 18\)

\(10x = 30\)

\(x = 3\)

 

式②’に \(x = 3\) を代入して

\(\begin{align}y &= −2 \cdot 3 + 4\\&= −6 + 4\\&= −2\end{align}\)

 

答え: \(\color{red}{x = 3, y = −2}\)

 

計算問題②「分数を含む連立方程式」

計算問題②

次の連立方程式を解け。
\(\left\{\begin{array}{l}−\displaystyle \frac{2}{3}x + \frac{5}{2}y = −\frac{1}{6}\\4x + 3y = −17\end{array}\right.\)

 

この問題では、両方の式の \(x, y\) に係数があり、一方は分数の係数です。

このような場合は加減法で係数を合わせるのがオススメです。

それでは、加減法で解いていきましょう。

解答

 

\(\left\{\begin{array}{l}−\displaystyle \frac{2}{3}x + \frac{5}{2}y = −\frac{1}{6}   …① \\4x + 3y = −17   …②\end{array}\right.\)

 

式①を \(6\) 倍して

\(−4x + 15y = −1 …①’\)

 

式①’ + 式② より

\(\begin{array}{rr}−4x + 15y =& −1 \\+) 4x + 3y =& −17 \\ \hline 18y =& −18 \end{array}\)

よって、\(y = −1\)

 

式②を変形して

\(4x = −3y − 17\)

\(\displaystyle x = \frac{−3y − 17}{4}\)

\(y = −1\) を代入して

\(\begin{align}\displaystyle x &= \frac{−3 \cdot (−1) − 17}{4} \\&= \frac{3 − 17}{4} \\&= − \frac{14}{4} \\&= − \frac{7}{2} \end{align}\)

 

答え: \(\color{red}{x = −\displaystyle \frac{7}{2}, y = −1}\)

 

連立方程式の応用問題

最後に、少しだけ難易度の高い問題にチャレンジしてみましょう。

応用問題①「3 つの式の連立方程式」

応用問題①

次の連立方程式を解け。
\(\left\{\begin{array}{l}4x + y − 5z = 8\\−2x + 3y + z = 12\\3x − y + 4z = 5\end{array}\right.\)

 

式が \(3\) つになってもあわてる必要はありません。

式を \(2\) つずつ整理して、\(3\) つの式すべてを使うと必ず解けます。

ここでは、代入法と加減法、両方の解き方を解説します。

解答① 代入法

 

\(\left\{\begin{array}{l}4x + y − 5z = 8  …①\\−2x + 3y + z = 12 …②\\3x − y + 4z = 5  …③\end{array}\right.\)

とおく。

 

式③を変形して

\(−y = −3x − 4z + 5\)

\(y = 3x + 4z − 5  …③’\)

 

式③’を式①に代入して

\(4x + y − 5z = 8\)

\(4x + (3x + 4z − 5) − 5z = 8\)

\(4x + 3x + 4z − 5 − 5z = 8\)

\(7x − z − 5 = 8\)

\(7x − z = 13   …①’\)

 

式③’を式②に代入して

\(−2x + 3y + z = 12\)

\(−2x + 3(3x + 4z − 5)+ z = 12\)

\(−2x + 9x + 12z − 15 + z = 12\)

\(7x + 13z − 15 = 12\)

\(7x + 13z = 27  …②’\)

 

式②’ − 式①’ より

\(\begin{array}{rr}7x + 13z =& 27 \\ −)  7x − z =& 13 \\ \hline 14z =& 14 \end{array}\)

よって \(z = 1\)

 

式①’より

\(7x = 13 + z\)

\(\displaystyle x = \frac{13 + z}{7}\)

\(z = 1\) を代入して

\(\displaystyle x = \frac{13 + 1}{7} = \frac{14}{7} = 2\)

 

式③’に \(x = 2, z = 1\) を代入して

\(\begin{align}y &= 3x + 4z − 5\\&= 3 \cdot 2 + 4 \cdot 1 − 5\\&= 6 + 4 − 5\\&= 5\end{align}\)

 

答え: \(\color{red}{x = 2, y = 5, z = 1}\)

 

解答② 加減法

 

\(\left\{\begin{array}{l}4x + y − 5z = 8   …①\\−2x + 3y + z = 12  …②\\3x − y + 4z = 5   …③\end{array}\right.\)

とおく。

 

式① + 式③ より

\(\begin{array}{rr}4x + y − 5z = 8& \\+) 3x − y + 4z = 5& \\ \hline 7x − z = 13& …④ \end{array}\)

 

式② + 式③ × \(3\) より

\(\begin{array}{rr}−2x + 3y + z = 12& \\+) 9x − 3y + 12z = 15& \\ \hline 7x + 13z = 27& …⑤ \end{array}\)

 

式⑤ − 式④ より

\(\begin{array}{rr}7x + 13z =& 27 \\−) 7x − z =& 13 \\ \hline 14z =& 14 \end{array}\)

よって、\(z = 1\)

 

式④より

\(7x = 13 + z\)

\(\displaystyle x = \frac{13 + z}{7}\)

\(z = 1\) を代入して

\(\displaystyle x = \frac{13 + 1}{7} = \frac{14}{7} = 2\)

 

式①を変形して

\(y = −8 + 4x + 5z\)

\(x = 2, z = 1\) を代入して

\(\begin{align}y &= −8 + 4 \cdot 2 + 5 \cdot 1\\&= −8 + 8 + 5\\&= 5\end{align}\)

 

答え: \(\color{red}{x = 2, y = 5, z = 1}\)

 

応用問題②「食塩水の文章題」

最後に、文章題に挑戦しましょう!

応用問題②

濃度が \(5\ \mathrm{%}\) の食塩水と \(8\ \mathrm{%}\) の食塩水を混ぜ合わせて,\(6\ \mathrm{%}\) の食塩水 \(300 \ \mathrm{g}\) をつくった。

それぞれの食塩水を何 \(\mathrm{g}\) ずつ混ぜ合わせたか。

 

文章題を連立方程式で解く際のポイントは、「何を未知数(文字)で表すか」です。

基本的には、問題で問われているものを文字で表し、式を組み立てていきます。

式ができれば、あとは普通に連立方程式を解くだけ。

式を立てるのが苦手な人は、簡単な文章題で、文章から式に落とし込む練習を繰り返し行いましょう!

解答

 

\(5\ \mathrm{%}\) の食塩水を \(x \, \mathrm{g}\)、\(8\ \mathrm{%}\) の食塩水を \(y \, \mathrm{g}\) 混ぜたとする。

 

食塩水の質量について、

\(x + y = 300 …①\)

 

食塩の質量について、

\( \displaystyle \frac{5}{100} x + \frac{8}{100} y = \frac{6}{100} \times 300 \)

 

両辺に \(100\) をかけて

\(5x + 8y = 1800 …②\)

 

よって

\(\left\{\begin{array}{l}x + y = 300     …① \\5x + 8y = 1800   …②\end{array}\right.\)

を満たす \(x, y\) を求める。

 

式①より

\(y = 300 − x …①’\)

 

式①’を式②に代入して

\(5x + 8(300 − x) = 1800\)

\(5x + 2400 − 8x = 1800\)

\(−3x = 1800 − 2400 = −600\)

\(x = 200\)

 

式①’に \(x = 200\) を代入して

\(y = 300 − 200 = 100\)

 

答え:

\(\color{red}{5\ \mathrm{%}}\) の食塩水を \(\color{red}{200 \, \mathrm{g}}\)\(\color{red}{8\ \mathrm{%}}\) の食塩水を \(\color{red}{100 \, \mathrm{g}}\) 混ぜた。

以上で応用問題も終わりです!

 

連立方程式は大学受験の多くの問題に登場するとても重要な概念なので、何回も復習して解き方をマスターしてくださいね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です