平方完成とは?公式とやり方、計算問題をわかりやすく解説!

この記事では、「平方完成」の公式と、具体的なやり方をできるだけわかりやすく解説していきます。

分数が出てくる計算や、二次関数のグラフの頂点を求める問題なども紹介しますので、この記事を通してぜひマスターしてくださいね。

 

平方完成の公式

平方完成とは、 二次方程式や二次関数などの二次式を一次式の \(2\) 乗(平方)に変形することです。

平方完成の公式
\(a \neq 0\) のとき、二次式 \(\color{red}{ax^2 + bx + c}\) を

\begin{align}\color{red}{a(x − p)^2 + q}\end{align}

に変形することを平方完成という。

 

例えば、\(2x^2 + 4x − 3\) という二次式は \(2(x + 1)^2 − 5\) という式に平方完成できます。

 

平方完成のやり方

それでは、さっそく平方完成のやり方を確認しましょう。

以下の例題を用いて、ステップごとに説明していきます。

例題
\(−3x^2 + 12x − 7\) を平方完成せよ。

 

平方完成のポイントは、因数分解の公式「\(\color{red}{a^2 \pm 2ab + b^2 = (a \pm b)^2}\)」の形を作ることです。

STEP.1
定数項以外を x2 の係数でくくる

\(x^2\) の係数で、二次の項と一次の項をくくります。

\(x^2\) の係数が \(1\) の場合は何もせずSTEP.2に移ります。

\(\underline{\underline{−3x^2 + 12x}} − 7 \\= \color{salmon}{−3(x^2 − 4x)} − 7\)

このとき、くくる係数が負の場合は括弧内の符号が入れ替わるので注意しましょう。

 

STEP.2
x の項から 2 をくくり出す

一次の項の係数から、無理やり \(2\) をくくり出します。

\(\color{gray}{−3x^2 + 12x − 7} \\= −3(x^2 \underline{\underline{− \,4x}}) − 7 \\= −3(x^2 \color{salmon}{−{2} \cdot 2x}) − 7\)

STEP.2 では、「\(a^2 \pm {2}ab + b^2\)」の \(2\) の部分を作っているのですね。

Tips

一次の項の係数が奇数であっても、無理やり \(2\) をくくり出しましょう。

その場合、\(5x\) → \(\displaystyle {2} \cdot \frac{5}{2} x\) のように、\(2\) を出す代わりに \(\displaystyle \frac{1}{2}\) をかけてあげます

 

STEP.3
x の係数の半分の 2 乗を足し引きする

次に、「\(a^2 \pm 2ab + b^2\)」の \(b^2\) の部分を作るために、さきほど \(2\) をくくり出したあとに残った係数の \(2\) 乗を足します。

ただ足すだけだとつじつまが合わないので、同じ数を引いておきます

\(\color{gray}{−3x^2 + 12x − 7} \\\color{gray}{= −3(x^2 − 4x) − 7} \\= −3(x^2 − 2 \cdot \underline{\underline{2}}x) − 7 \\= −3(x^2 − 2 \cdot 2x \color{salmon}{+ 2^2 − 2^2}) − 7 \)

 

STEP.4
因数分解して平方の形を作る

括弧内に「\(a^2 \pm 2ab + b^2\)」の形ができたので、\((a \pm b)^2\) に因数分解します。

\(\color{gray}{−3x^2 + 12x − 7} \\\color{gray}{= −3(x^2 − 4x) − 7} \\\color{gray}{= −3(x^2 − 2 \cdot 2x) − 7} \\= −3(\underline{\underline{x^2 − 2 \cdot 2x + 2^2}} − 2^2) − 7 \\= −3\{\color{salmon}{(x − 2)^2} − 2^2\} − 7\)

 

STEP.5
式を整理する

あとは、中括弧を外したり、定数項をまとめたりと式を整理すれば、平方完成の完成です!

中括弧を外すときは、符号をつけ間違えないように注意しましょう。

\(\color{gray}{− 3x^2 + 12x − 7} \\\color{gray}{= −3(x^2 − 4x) − 7} \\\color{gray}{= −3(x^2 − 2 \cdot 2x) − 7} \\\color{gray}{= −3(x^2 − 2 \cdot 2x + 2^2 − 2^2) − 7} \\= −3\{(x − 2)^2 − 2^2\} − 7 \\= −3\{(x − 2)^2 − 4\} − 7 \\= −3(x − 2)^2 + 12 − 7 \\= −3(x − 2)^2 + 5\)

 

答え: \(\color{red}{−3(x − 2)^2 + 5}\)

 

完了

以上が平方完成のやり方です。

慣れてくると、STEP.2 ~ 4 は頭の中でもできるようになります。

しかし、元の式の係数が複雑だと、平方完成する際の計算ミスも起こりやすくなります。

やり方の基本を守りつつ、さまざまな式を実際に平方完成して、練習を積んでいくことが大切です。

 

平方完成でできること

平方完成を利用すると、次のことができるようになります。

二次方程式の解を求める

二次方程式には、平方完成を利用した解法があります。

 

二次関数のグラフの頂点、軸を調べる

二次関数を平方完成すると、グラフの頂点の座標や軸の方程式を求められます。

二次関数の頂点と軸
二次関数  \(y = ax^2 + bx + c\) が \(y = a(x − p)^2 + q\) に平方完成できるとき、

  • 頂点の座標: \(\color{red}{(p , q)}\)
  • 軸の方程式: \(\color{red}{x = p}\)

 

このように、平方完成は二次式が関係する分野では重要な計算方法なので、苦手な場合は絶対に克服しましょう!

 

平方完成の計算問題

計算問題を通して、平方完成のスキルを高めていきましょう。

計算問題①「くくり出しなしの平方完成」

計算問題①

\(x^2 + 8x + 9\) を平方完成しなさい。

 

最初は基本問題です。\(x^2\) の係数が \(1\) なので、くくり出しのステップは飛ばせますね。

解答

 

\(x^2 + 8x + 9 \\= x^2 + 2 \cdot 4x + 9 \\= x^2 + 2 \cdot 4x + 4^2 − 4^2 + 9 \\= (x + 4)^2 − 4^2 + 9 \\= (x + 4)^2 − 16 + 9 \\= (x + 4)^2 − 7\)

 

答え: \(\color{red}{(x + 4)^2 − 7}\)

 

計算問題②「分数が出てくる平方完成」

計算問題②
\(2x^2 + 5x + 7\) を平方完成しなさい。

 

\(x\) の係数が \(2\) の倍数ではないので、計算の過程で分数が出てきます。

\(x^2\) の係数でくくり出すときや、定数項を整理するときに計算ミスをしないよう、慎重に計算しましょう。

解答

(見切れる場合は横へスクロール)

 

\(\displaystyle{2x^2 + 5x + 7 \\= 2\left(x^2 + \frac{5}{2}x \right) + 7 \\= 2\left(x^2 + 2\cdot\frac{5}{4}x \right) + 7 \\= 2\left\{x^2 + 2\cdot\frac{5}{4}x + \left(\frac{5}{4} \right)^2 − \left(\frac{5}{4} \right)^2 \right\} + 7 \\= 2\left\{\left(x + \frac{5}{4} \right)^2 − \left(\frac{5}{4} \right)^2 \right\} + 7 \\= 2\left\{\left(x + \frac{5}{4} \right)^2 − \frac{25}{16} \right\} + 7 \\= 2\left(x + \frac{5}{4} \right)^2 − \frac{25}{8} + 7 \\= 2\left(x + \frac{5}{4} \right)^2 + \frac{−25 + 56}{8} \\= 2\left(x + \frac{5}{4} \right)^2 + \frac{31}{8}}\)

 

答え: \(\displaystyle \color{red}{2\left(x + \frac{5}{4}\right)^2 + \frac{31}{8}}\)

 

計算問題③「文字 m を含む二次関数の頂点と軸」

計算問題③

二次関数 \(y = 3x^2 − 6mx + 2\) のグラフについて、頂点の座標と軸の方程式を答えなさい。

 

\(x\) の係数に文字 \(m\) が含まれている二次関数です。

係数や定数項に文字が含まれていても、数字と同じように考えて平方完成できます。

解答

 

\(\begin{align}y &= 3x^2 − 6mx + 2 \\ &= 3(x^2 − 2mx) + 2 \\&= 3(x^2 − 2mx + m^2 − m^2) + 2 \\ &= 3\{(x − m)^2 − m^2\} + 2 \\ &= 3(x − m)^2 − 3m^2 + 2\end{align}\)

 

したがって、頂点は \((m, − 3m^2 + 2)\) である。

 

答え: 

頂点の座標 \(\color{red}{(m, − 3m^2 + 2)}\)

軸の方程式 \(\color{red}{x = m}\)

以上で練習問題も終わりです。

 

数学の問題は、頭の中で、「こうすればできる!」と考えていたのに、実際に解いて見ると「こんなはずじゃなかった」ということがよくあります。

平方完成も、たくさんの問題を解いて確実に計算できるようになりましょう!

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