二次方程式とは?解き方(因数分解、解の公式など)や計算問題

この記事では「二次方程式」の意味や解き方についてできるだけわかりやすく解説していきます。

また、二次関数のグラフを利用する問題なども紹介していきますので、この記事を通してぜひマスターしてくださいね!

 

二次方程式とは?

二次方程式とは、二次式を含む方程式のことです。

\(\color{red}{ax^2 + bx + c = 0}\)(\(a, b, c\) は定数、\(a \neq 0\))のように、\(x\) についての二次式になるとき、「\(x\) の二次方程式」といいます。

二次方程式 \(ax^2 + bx + c = 0\) を成り立たせる \(x\) の値のことを「二次方程式の解」といい、その解を求めることを「二次方程式を解く」といいます。

 

二次方程式の解き方

二次方程式にはいくつかの解き方がありますが、ここでは、基本となる \(3\) 通りの解き方を解説していきます。

【解き方①】平方根

\(1\) つ目の解き方は、平方根の考え方を利用する方法です。

平方根

\(2\) 乗すると \(a\) になる数のことを \(a\) の平方根といい、\(\pm \sqrt{a}\) と表す。

平方根とは?計算方法や求め方、近似値の覚え方、利用問題

 

与えられた二次方程式を「\(\bf{▽^2 = △}\)」という形に変形して、両辺の平方根をとることで \(x\) が求められます。

例題
二次方程式 \(3x^2 − 15 = 0\) を解きなさい。

 

\(x^2\) の項は左辺に残し、それ以外の項はすべて右辺に移項します。

\(3x^2 − 15 = 0\)

\(− 15\) を移項すると

\(3x^2 = 15\)

 

両辺を同じ数で割って、「\(x^2 = △\)」という形を作ります。

\(3x^2 = 15\)

両辺を \(3\) で割ると

\(x^2 = 5\)

この式は、「\(x\) を \(2\) 乗すると \(5\) になる」ことを意味します。

つまり、\(x\) は \(5\) の平方根なので、答えは \(x = \pm \sqrt{5}\) です。

 

解答をまとめると以下のようになります。

解答

 

\(3x^2 − 15 = 0\)

\(3x^2 = 15\)

\(x^2 = 5\)

よって \(x = \pm \sqrt{5}\)

 

答え: \(x = \pm \sqrt{5}\)

 

【解き方②】因数分解の公式

\(2\) つ目の解き方は、因数分解の公式を利用する方法です。

因数分解の公式

① \(a^2 + 2ab + b^2 = (a + b)^2\)

② \(a^2 − 2ab + b^2 = (a − b)^2\)

③ \(a^2 − b^2 = (a + b)(a − b)\)

④ \(x^2 + (a + b)x + ab = (x + a)(x + b)\)

⑤ \(acx^2 + (ad + bc)x + bd = (ax + b)(cx + d)\)

(見切れる場合は横へスクロール)

因数分解とは?公式や計算のやり方、問題の解き方

 

それでは、因数分解を利用した二次方程式の解き方を確認しましょう。

例題
二次方程式 \(x^2 − 2x − 15 = 0\) を解きなさい。

 

問題を見て、どの公式に当てはまりそうかを検討します。

例題は、公式④「\(x^2 + (a + b)x + ab = (x + a)(x + b)\)」に当てはめられそうです。

左辺を因数分解すると、

\(x^2 − 2x − 15 = 0\)

\((x + 3)(x − 5) = 0\)

\((x + 3)(x − 5)\) の値が \(0\) となるのは、\(x + 3 = 0\) または \(x − 5 = 0\) のときです。

\(x + 3 = 0, x − 5 = 0\)

よって、

\(x = − 3, 5\)

ということで、この二次方程式の答えは \(x = − 3, 5\) となります。

 

解答をまとめると次のとおりです。

解答

 

\(x^2 − 2x − 15 = 0\)

\((x + 3)(x − 5) = 0\)

よって \(x = − 3, 5\)

 

答え: \(\color{red}{x = − 3, 5}\)

 

【解き方③】解の公式

二次方程式の中には、平方根の考え方や因数分解を利用しようとしても、すぐには利用できない場合があります。

そのようなときには、二次方程式の解の公式を利用します。

解の公式

二次方程式 \(ax^2 + bx + c = 0\) の解 \(x\) は

\begin{align}\color{red}{x = \displaystyle \frac{− b \pm \sqrt{b^2 − 4ac}}{2a}}\end{align}

(ただし、\(b^2 − 4ac \geq 0\))

 

※ \(b\) が偶数の場合

\(b = 2b’\) と表すことができ、解の公式は

\(\begin{align}x &= \displaystyle \frac{− 2b’ \pm \sqrt{(2b’)^2 − 4ac}}{2a} \\\\&= \color{red}{\displaystyle \frac{− b’ \pm \sqrt{b’^2 − ac}}{a}}\end{align}\)

\(b\) が偶数のときには、\(2\) つ目の式を使うと計算が楽になります。

解の公式は二次方程式の問題を解く上でとても重要なので、しっかりと覚えておきましょう。

 

それでは、解の公式を利用した二次方程式の解き方を確認しましょう。

例題
二次方程式 \(3x^2 + 7x + 1 = 0\) を解きなさい。

 

解の公式に当てはめて係数を計算していけば、一発で二次方程式が解けてしまいます。

解の公式より、

\(\begin{align}x &= \displaystyle \frac{− 7 \pm \sqrt{7^2 − 4 \cdot 3 \cdot 1}}{2 \cdot 3} \\&= \displaystyle \frac{− 7 \pm \sqrt{49 − 12}}{6} \\&= \displaystyle \frac{− 7 \pm \sqrt{37}}{6}\end{align}\)

ということで、この二次方程式の答えは \(x = \displaystyle \frac{− 7 \pm \sqrt{37}}{6}\) となります。

補足

解の公式の \(\bf{\sqrt{ }}\) の中を「判別式 \(D\)」といいます。

\begin{align}D = b^2 − 4ac\end{align}

\(D\) の符号によって、二次方程式の実数解の個数を判別できます。

判別式 D とは?D や 4 分の D の公式、グラフと解の範囲

 

二次方程式の解き方の選び方

二次方程式を見たときに、どうしたら最適な解き方を判断できるのでしょうか。

一般的に、次の順番で解き方を決めると良いでしょう。

STEP.1
平方(2 乗)の形を作れるか確認する

「\(▽^2 = △\)」の形にできる場合は、平方根の考え方を利用します。

\(x\) の項をもつ場合など、「\(▽^2 = △\)」の形にしにくいときは STEP.2 へ進みます。

(例)

  • \(4x^2 − 25 = 0\)
    \(4x^2 = 25\)
    \(\color{salmon}{(2x)^2 = 25}\)
    \(2x = \pm{5}\)
    よって、\(\color{red}{x = \pm \displaystyle \frac{5}{2}}\)
  • \(2x^2 + 5x + 2 = 0\)
    → STEP.2 へ

 

STEP.2
因数分解の公式に当てはまるか検討する

因数分解の公式に当てはまれば、因数分解を利用して解きましょう。

(例)

\(2x^2 + 5x + 2 = 0\)

 

\(\begin{array}{rr} 2  1& → 1 \\ 1  2& → 4 \\ \hline 2  2&   5 \end{array}\)

 

\((2x + 1)(x + 2) = 0\)

よって、\(\color{red}{x = −\displaystyle \frac{1}{2}, −2}\)

 

STEP.3
解の公式を利用する

「\(▽^2 = △\)」の形にできず、因数分解の公式にも当てはまらない場合は解の公式を利用します。

(例)

\(3x^2 + x − 1 = 0\)

 

\(\begin{align}x &= \displaystyle \frac{1 \pm \sqrt{(−1)^2 − 4 \cdot 3 \cdot (−1)}}{2 \cdot 3} \\&= \color{red}{\frac{1 \pm \sqrt{13}}{6}}\end{align}\)

 

Tips

ときどき、解の公式ならどんな二次方程式でも解けるから、解の公式さえ覚えておけば大丈夫だ!と言う人がいます。

しかし、平方根の考え方や因数分解を利用できるのであれば、そちらの方がずっと簡単です。

解の公式は最終兵器だと思っておきましょう。

 

完了

 

二次方程式の計算問題

それでは、二次方程式を解く練習をしましょう。

平方根の考え方、因数分解、解の公式のどれがいちばん適している問題か考えながら取り組んでみてください。

計算問題①「\((2x − 3)^2 = 7\) を解く」

計算問題①
二次方程式 \((2x − 3)^2 = 7\) を解きなさい。

 

この式は「\(▽^2 = △\)」の形になっているので、平方根の考え方を利用して解けますね。

解答

 

\((2x − 3)^2 = 7\) の両辺の平方根をとって

\(2x − 3 =  \pm \sqrt{7}\)

 

\(− 3\) を右辺に移項して

\(2x = 3 \pm \sqrt{7}\)

 

両辺を \(2\) で割って

\(x = \displaystyle \frac{3 \pm \sqrt{7}}{2}\)

 

答え: \(x = \displaystyle \frac{3 \pm \sqrt{7}}{2}\)

 

計算問題②「\(12x^2 − 4x − 5 = 0\) を解く」

計算問題②
二次方程式 \(12x^2 − 4x − 5 = 0\) を解きなさい。

 

因数分解の公式⑤「\(acx^2 + (ad + bc)x + bd = (ax + b)(cx + d)\)」が使えそうですね。

解答

 

\(12x^2 − 4x − 5 = 0\)

 

左辺を因数分解して、

\(\begin{array}{rr} 2   1& →  6 \\ 6  −5& → −10 \\ \hline 12  −5&   −4 \end{array}\)

 

\((2x + 1)(6x − 5) = 0\)

\(x = − \displaystyle \frac{1}{2}, \displaystyle \frac{5}{6}\)

 

答え: \(x = − \displaystyle \frac{1}{2}, \displaystyle \frac{5}{6}\)

 

計算問題③「\(2x^2 − 9x + 5 = 0\) を解く」

計算問題③
二次方程式 \(2x^2 − 9x + 5 = 0\) を解きなさい。

 

この式は簡単に「\(▽^2 = △\)」の形に変形できませんし、因数分解の公式にも当てはまりません。

そんなときは解の公式を利用しましょう。

解答

 

\(2x^2 − 9x + 5 = 0\)

 

解の公式より、

\(\begin{align}x&= \displaystyle \frac{− (− 9) \pm \sqrt{( − 9)^2 − 4 \cdot 2 \cdot 5}}{2 \cdot 2}\\\\&= \displaystyle \frac{9 \pm \sqrt{81 − 40}}{4}\\\\&= \displaystyle \frac{9 \pm \sqrt{41}}{4}\end{align}\)

 

答え: \(x = \displaystyle \frac{9 \pm \sqrt{41}}{4}\)

 

二次方程式の応用問題

最後に、文章題、グラフの利用などの応用問題を解いてみましょう。

応用問題①「連続した 3 つの自然数を求める」

応用問題①

\(3\) つの連続した自然数がある。

最も大きい数の \(2\) 乗は、他の \(2\) 数の和の \(2\) 乗より \(9\) 小さい。

この \(3\) つの自然数を求めなさい。

 

文章題では、何を \(x\) とするのかを明らかにしてから式を作ります。

\(3\) つの連続した自然数を \(x − 1, x, x + 1\) とすると、二次方程式を作ることができますね。

解答

 

\(3\) つの連続した自然数を \(x − 1\), \(x\), \(x + 1\) とすると、題意より

\((x + 1)^2 = \{(x − 1) + x\}^2 − 9\)

\((x + 1)^2 = (2x − 1)^2 − 9\)

 

両辺を展開して

\(x^2 + 2x + 1 = 4x^2 − 4x + 1 − 9\)

\(x^2 + 2x + 1 = 4x^2 − 4x − 8\)

 

右辺を左辺へ移行して

\(x^2 − 4x^2 + 2x + 4x + 1 + 8 = 0\)

\(− 3x^2 + 6x + 9 = 0\)

 

両辺を \(− 3\) で割ると

\(x^2 − 2x − 3 = 0\)

 

左辺を因数分解して

\((x + 1)(x − 3) = 0\)

\(x + 1 = 0\)、\(x − 3 = 0\)

\(x = − 1, 3\)

 

\(x\) は自然数であるから、\(x = − 1\) は適さない。

よって、 \(x = 3\)

このとき、\(x − 1 = 2\), \(x + 1 = 4\)

 

答え: 連続する \(3\) つの自然数は \(2 , 3 , 4\)

Tips

\(3\) つの連続した自然数を「\(x, x + 1, x + 2\)」などとしてもよいのですが、「\(x − 1, x, x + 1\)」とした方が途中計算が簡単になります。

また、文章題では答えが問題に適しているかどうかを必ず確認しましょう。

 

応用問題②「異なる 2 つの正の実数解をもつ k の範囲」

応用問題②

二次方程式 \(x^2 − 2kx + 3k + 4 = 0\) が異なる \(2\) つの正の実数解をもつような定数 \(k\) の値の範囲を求めなさい。

 

二次方程式の解の存在範囲に関する問題は、グラフを利用して考えます。

一般に、二次方程式 \(ax^2 + bx + c = 0\) の解の個数は、二次関数 \(y = ax^2 + bx + c\) のグラフと \(x\) 軸 \((y = 0)\) との共有点の個数と一致します。

解答

 

\(x^2 − 2kx + 3k + 4 = 0\) の解の個数は、二次関数 \(y = x^2 − 2kx + 3k + 4\) のグラフと \(x\) 軸との共有点の個数に等しい。

 

\(\begin{align}y &= x^2 − 2kx + 3k + 4 \\&= (x^2 − 2kx + k^2) − k^2 + 3k + 4 \\&= (x − k)^2 − k^2 + 3k + 4\end{align}\)

 

よって、このグラフは

  • 下に凸
  • 頂点の座標 \((k , − k^2 + 3k + 4)\)
  • 軸の方程式 \(x = k\)
  • \(y\) 切片 \(3k + 4\)

であることがわかる。

 

したがって、二次方程式 \(x^2 − 2kx + 3k + 4 = 0\) が \(2\) 個の正の実数解をもつには、\(k\) が以下の \(3\) つの条件を満たせばよい。

(i) \(k > 0\)(軸の \(x\) 座標が正)

(ii) \(3k + 4 >  0\)(\(y\) 切片が正)

(iii) \(− k^2 + 3k + 4 > 0\)(頂点の \(y\) 座標が負)

(i) より、\(k > 0\) …①

 

(ii) より、

\(3k + 4 > 0\)

\(3k > − 4\)

\(k > − \displaystyle \frac{4}{3}\) …②

 

 

(iii) より、

\(− k^2 + 3k + 4 > 0\)

\(k^2 − 3k − 4 < 0\)

\((k + 1)(k − 4) < 0\)

\(− 1 < k < 4\) …③

 

① 〜 ③より、

\(0 < k < 4\)

 

答え: \(0 < k < 4\)

二次方程式の解の存在範囲に関する問題では、グラフの大まかな形を書いて考えられるようにしておくとよいですね。

 

応用問題③「解の 1 つから定数 k と他の解を求める」

応用問題③

二次方程式 \(x^2 − 8x + k = 0\) の \(1\) つの解が \(4 − \sqrt{3}\) であるとき、定数 \(k\) の値を求めなさい。また、他の解を求めなさい。

 

元の式と、他の解を \(x = a\) とおいて書き直した二次方程式の係数を比較してみましょう。

解答

 

他の解を \(x = a\) とおくと、

\(x^2 − 8x + k = (x − 4 + \sqrt{3})(x − a)\) …①

と表せる。

 

①の右辺を展開すると、

\(x^2 − 4x + \sqrt{3}x − ax + 4a − \sqrt{3}a\)

\(x^2 − (4 − \sqrt{3} + a)x + a(4 − \sqrt{3})\)

 

よって、①は

\(x^2 − 8x + k\) \(\ = x^2 − (4 − \sqrt{3} + a)x + a(4 − \sqrt{3})\)

と書き直せる。

 

両辺の係数を比較して、

\(8 = 4 − \sqrt{3} + a\) …②

\(k = a(4 − \sqrt{3})\) …③

 

②より、

\(4 − \sqrt{3} + a = 8\)

\(\begin{align}a &= 8 − 4 + \sqrt{3} \\&= 4 + \sqrt{3}\end{align}\)

 

③に \(a = 4 + \sqrt{3}\) を代入して、

\(\begin{align}k &= (4 + \sqrt{3})(4 − \sqrt{3}) \\&= 16 − 3\\&= 13\end{align}\)

 

答え: \(k = 13\)、他の解は \(4 + \sqrt{3}\)

補足

一般に、二次方程式の \(1\) つの解が \(a + \sqrt{b}\) であるとき、他の解は \(a − \sqrt{b}\) に定まります。

これで応用問題も完了です!

 

大学受験において、二次方程式は重要な単元です。

練習問題や応用問題を何度も練習して、二次方程式をしっかりとマスターしてくださいね!

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