三角関数の角度の求め方や変換公式!計算問題も徹底解説

この記事では、三角関数について、角度の求め方や変換公式(\(90^\circ − \theta\) など)について解説していきます。

計算問題もわかりやすく説明していくので、この記事を通してぜひマスターしてくださいね!

 

三角関数の下準備

まずは下準備として、三角関数の角度に関する重要事項を理解しておきましょう!

単位円を知る

基本的に、三角関数の角度は半径 \(1\) の「単位円」を利用して求めることができます。

単位円 \(1\) 周分の角度は、度数なら \(\color{red}{360^\circ}\)、ラジアンなら \(\color{red}{2\pi}\) です。

度数とラジアン、どちらの角度で聞かれても問題なく書けるようにしておきましょう。

補足

「度数とラジアンの変換」については、以下の記事で詳しく解説しています。

ラジアン (rad)、弧度法とは?定義、角度との変換や計算

 

単位円での三角比の位置を覚える

単位円上で、\(\sin\), \(\cos\), \(\tan\) の値がどこに現れるかを把握しておきましょう。

単位円上に点 \(\mathrm{P}(x, y)\) をとり、動径 \(\mathrm{OP}\) が \(x\) 軸となす角を \(\theta\) とすると、三角比の値は次のようになります。

  • \(\cos \theta = x\)
    \(x\) 座標を見ればよい
  • \(\sin \theta = y\)
    \(y\) 座標を見ればよい
  • \(\displaystyle \tan \theta = \frac{y}{x}\)
    動径の傾きを見ればよい

\(\tan \theta\) の値は動径の傾きに等しいので、\(x = 1\) のときの \(y\) の値と考えることができます。

 

直角三角形を暗記する

そして、\(2\) つの重要な直角三角形の角度と辺の比を暗記しておきましょう。

\(\displaystyle \frac{1}{\sqrt{2}} : \displaystyle \frac{1}{\sqrt{2}} : 1\) \((1 : 1 : \sqrt{2})\) の直角三角形

 

\(\displaystyle \frac{1}{2} : 1 : \displaystyle \frac{\sqrt{3}}{2}\) \((1 : 2 : \sqrt{3})\) の直角三角形

このとき、斜辺の長さを \(1\) として覚えておくのがポイントです。

 

この \(2\) つを押さえておけば、単位円の中に直角三角形を配置するだけで、主要な角度の三角比を求めることができます。

角度は、度数・ラジアンのどちらでも書けるようにしっかり覚えておきましょう!

 

三角関数の変換公式

ここでは、三角関数の角度の変換公式(\(90^\circ − \theta\), \(180^\circ − \theta\) など)を示します。

これらの公式は丸暗記する必要はなく、単位円を使って自分で確認できればOKです!

\(90^\circ − \theta \left(\displaystyle \frac{\pi}{2} − \theta \right)\) の変換公式

90° − θ の公式

【度数】

  • \(\color{red}{\sin (90^\circ − \theta) = \cos \theta}\)
  • \(\color{red}{\cos (90^\circ − \theta) = \sin \theta}\)
  • \(\color{red}{\tan (90^\circ − \theta) = \displaystyle \frac{1}{\tan \theta}}\)

 

【弧度 (ラジアン)】

  • \(\color{red}{\displaystyle \sin \left( \frac{\pi}{2} − \theta \right) = \cos \theta}\)
  • \(\color{red}{\displaystyle \cos \left( \frac{\pi}{2} − \theta \right) = \sin \theta}\)
  • \(\color{red}{\displaystyle \tan \left( \frac{\pi}{2} − \theta \right) = \frac{1}{\tan \theta}}\)

 

 

\(90^\circ + \theta \left(\displaystyle \frac{\pi}{2} + \theta \right)\) の変換公式

90° + θ の公式

【度数】

  • \(\color{red}{\sin (90^\circ + \theta) = \cos \theta}\)
  • \(\color{red}{\cos (90^\circ + \theta) = −\sin \theta}\)
  • \(\color{red}{\tan (90^\circ + \theta) = −\displaystyle \frac{1}{\tan \theta}}\)

 

【弧度 (ラジアン)】

  • \(\color{red}{\displaystyle \sin \left( \frac{\pi}{2} + \theta \right) = \cos \theta}\)
  • \(\color{red}{\displaystyle \cos \left( \frac{\pi}{2} + \theta \right) = −\sin \theta}\)
  • \(\color{red}{\displaystyle \tan \left( \frac{\pi}{2} + \theta \right) = −\frac{1}{\tan \theta}}\)

 

 

\(180^\circ − \theta \left(\pi − \theta \right)\) の変換公式

180° − θ の公式

【度数】

  • \(\color{red}{\sin (180^\circ − \theta) = \sin \theta}\)
  • \(\color{red}{\cos (180^\circ − \theta) = −\cos \theta}\)
  • \(\color{red}{\tan (180^\circ − \theta) = −\tan \theta}\)

 

【弧度 (ラジアン)】

  • \(\color{red}{\sin (\pi − \theta) = \sin \theta}\)
  • \(\color{red}{\cos (\pi − \theta) = −\cos \theta}\)
  • \(\color{red}{\tan (\pi − \theta) = −\tan \theta}\)

 

 

\(180^\circ + \theta \left(\pi + \theta \right)\) の変換公式

180° + θ の公式

【度数】

  • \(\color{red}{\sin (180^\circ + \theta) = −\sin \theta}\)
  • \(\color{red}{\cos (180^\circ + \theta) = −\cos \theta}\)
  • \(\color{red}{\tan (180^\circ + \theta) = \tan \theta}\)

 

【弧度 (ラジアン)】

  • \(\color{red}{\sin (\pi + \theta) = −\sin \theta}\)
  • \(\color{red}{\cos (\pi + \theta) = −\cos \theta}\)
  • \(\color{red}{\tan (\pi + \theta) = \tan \theta}\)

 

 

\(− \theta\) の変換公式

−θ の公式

【度数】

  • \(\color{red}{\sin (−\theta) = −\sin \theta}\)
  • \(\color{red}{\cos (−\theta) = \cos \theta}\)
  • \(\color{red}{\tan (−\theta) = −\tan \theta}\)

 

【弧度 (ラジアン)】

  • \(\color{red}{\sin (−\theta) = −\sin \theta}\)
  • \(\color{red}{\cos (−\theta) = \cos \theta}\)
  • \(\color{red}{\tan (−\theta) = −\tan \theta}\)

 

単位円で見ると、どれも同じ形の直角三角形を違う場所に配置しただけというのがわかりますね。

このように、変換公式を使うときは実際に単位円を書いて値や符号の関係を確かめるのが一番確実です。

補足

ちなみに、どの変換公式も「加法定理」を使えば証明できます。

加法定理とは?覚え方や証明、関連公式や応用問題

 

三角関数の角度の求め方

それでは、例題を通して三角関数の角度の求め方を確認しましょう。

例題

\(\displaystyle \sin \theta = \frac{\sqrt{3}}{2}\) のとき \(\theta\) を求めなさい。(\(0 \leq \theta \leq 2\pi\))

 

STEP.1
角度の範囲を確認する

まず、求める \(\theta\) の範囲を確認します。

今回は \(0 \leq \theta \leq 2\pi\) と設定されているので、単位円 \(1\) 周分を考えます。

 

STEP.2
条件を図示する

与えられた条件を単位円に記入しましょう。

今回は \(\displaystyle \sin \theta = \frac{\sqrt{3}}{2}\) なので、\(\displaystyle y = \frac{\sqrt{3}}{2}\) の直線を引きます。

\(\displaystyle \frac{\sqrt{3}}{2}\), \(\displaystyle \frac{1}{2}\), \(\displaystyle \frac{1}{\sqrt{2}}\) の高さの感覚は、暗記した直角三角形とともに身につけておきましょう。

 

STEP.3
条件を満たす動径を図示する

先ほどの直線と単位円の交点を原点と結び、動径を得ます。

また、その交点から \(x\) 軸に垂線を下ろして直角三角形を作りましょう。

 

STEP.4
直角三角形に注目し、角度を求める

今回の直角三角形は、暗記した \(2\) つのうち \(\displaystyle \frac{1}{2} : 1 : \frac{\sqrt{3}}{2}\) の直角三角形ですね。

よって、\(x\) 軸となす角が \(\displaystyle \frac{\pi}{3}\) \((60^\circ)\) の直角三角形とわかります。

始線からの動径の角度は、

  • \(\displaystyle \frac{\pi}{3}\)
  • \(\displaystyle \pi − \frac{\pi}{3} = \frac{2}{3} \pi\)

ですね。

 

よって答えは \(\color{red}{\displaystyle \theta = \frac{\pi}{3}, \frac{2}{3} \pi}\) です。

完了

このように、三角関数の角度は単位円に条件を書き込んでいくだけで求められます。

範囲や値の条件を見落とさないようにすることだけ注意しましょう!

 

三角関数の角度の計算問題

それでは、実際に三角関数の角度の計算問題を解いていきましょう!

計算問題①「角度を変換する」

計算問題①

\(0 \leq \theta \leq 90^\circ\)、\(\displaystyle \sin \theta = \frac{3}{5}\) のとき、次の値を求めよ。

(1) \(\sin(90^\circ − \theta)\)

(2) \(\tan(180^\circ − \theta)\)

 

角度を変換する問題です。

まずは \(\cos \theta\) の値を求めておき、変換公式を活用しましょう。

単位円を書いて確認するとより確実です。

解答

 

\(0 \leq \theta \leq 90^\circ\) より \(0 \leq \cos \theta \leq 1\)

 

\(\sin^2\theta + \cos^2\theta = 1\) より、

\(\begin{align}\cos \theta &= +\sqrt{1 − \sin^2\theta} \\&= +\sqrt{1 − \left( \frac{3}{5} \right)^2} \\&= +\sqrt{1 − \frac{9}{25}} \\&= +\sqrt{\frac{16}{25}} \\&= \frac{4}{5}\end{align}\)

 

(1)

 

\(\sin(90^\circ − \theta) = \cos \theta = \displaystyle \frac{4}{5}\)

 

答え: \(\color{red}{\displaystyle \frac{4}{5}}\)

 

 

(2)

 

\(\begin{align}\tan(180^\circ − \theta) &= −\tan \theta\\&\displaystyle = −\frac{\sin \theta}{\cos \theta}\\&\displaystyle = −\frac{\frac{3}{5}}{\frac{4}{5}}\\&\displaystyle = −\frac{3}{4}\end{align}\)

 

答え: \(\color{red}{\displaystyle −\frac{3}{4}}\)

 

計算問題②「cos θ から θ を求める」

計算問題②

\(\displaystyle \cos \theta = −\frac{1}{2}\) のとき \(\theta\) を求めなさい。ただし、\(0 \leq \theta \leq 3\pi\) とする。

 

単位円上に動径を図示し、角度を求めましょう。

\(\theta\) の範囲に注意です。

解答

 

\(0 \leq \theta \leq 3\pi\) において、\(\displaystyle \cos \theta = −\frac{1}{2}\) を満たす動径は

 

\(\displaystyle \theta = \frac{2}{3}\pi, \frac{4}{3}\pi, \frac{8}{3}\pi\)

 

答え: \(\color{red}{\displaystyle \theta = \frac{2}{3} \pi, \frac{4}{3} \pi, \frac{8}{3}\pi}\)

 

計算問題③「tan θ から θ を求める」

計算問題③

\(\displaystyle \tan \theta =  −1\) のとき \(\theta\) を求めなさい。ただし、\(\displaystyle \frac{\pi}{2} \leq \theta \leq \frac{7}{2} \pi\) とする。

 

\(\displaystyle \tan \theta\) なので、傾きを考えます。

こちらも、\(\theta\) の範囲に注意です!

解答

 

\(\displaystyle \frac{\pi}{2} \leq \theta \leq \frac{7}{2} \pi\) において、\(\displaystyle \tan \theta = −1\) を満たす動径は

 

\(\displaystyle \theta = \frac{3}{4}\pi, \frac{7}{4}\pi, \frac{11}{4}\pi\)

 

答え: \(\color{red}{\displaystyle \theta = \frac{3}{4}\pi, \frac{7}{4}\pi, \frac{11}{4}\pi}\)

以上で計算問題も終わりです!

 

三角比・三角関数の問題では、単位円を使って角度を求める機会が非常に多いです。

できて当たり前というレベルにしておきましょうね!

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