この記事では「三角錐の展開図」の作り方(書き方)をできるだけわかりやすく解説していきます。
三角錐の展開図は、いざというときフリーハンドでささっと書けるようにしておくと便利です。
ここでは、小・中学校で習う、定規とコンパスを使った展開図の作り方を復習しておきましょう。
三角錐の展開図の種類
三角錐の展開のしかたには大きく \(2\) つ、手裏剣タイプと傘タイプがあります。
手裏剣タイプは、展開図の中心に底面を書き、底面の各辺のまわりに側面をもってくるのが特徴です。三角錐の頂点からパカっと展開するイメージですね。
傘タイプでは、側面 \(1\) 枚と底面を上下に書き、上の側面をほかの \(2\) 枚の側面ではさみます。底面から傘を開くように展開するイメージですね。
それでは、それぞれの作図手順を確認していきましょう。
手裏剣タイプの展開図の作り方
まずは、手裏剣タイプの展開図の作り方を以下の例題で説明します。
次の立体の展開図を書け。
まず底面の三角形を書いていきます。
\(4 \times 4 \times 4\) の正三角形ですね。
真横に長さ \(4 \ \mathrm{cm}\) の線を引きます。
次にコンパスを使って、三角形の \(2\) 辺が交わる位置を求めます。
ここで書きたいのは \(1\) 辺が \(4 \ \mathrm{cm}\) の正三角形なので、コンパスは半径 \(4 \ \mathrm{cm}\) になるように開いてください。
求めた交点へ向かってそれぞれ線を引けば、底面の三角形のできあがりです!
再びコンパスを使って、側面の三角形の \(2\) 辺が交わる位置を求めます。
側面の三角形はすべて \(6 \times 6 \times 4\) の二等辺三角形ですね。
コンパスを長さ \(6 \ \mathrm{cm}\) に開いて、印を付けましょう。
求めた交点へ向かってそれぞれ線を引けば、側面の三角形が \(1\) つできました。
同様に、底面のほかの辺からも二等辺三角形を書けばかたちは完成です。
最後に、頂点の記号を書き込みましょう。
展開図のかたちが合っていても、頂点の位置が間違っていると不正解になってしまうので注意しましょう。
底面の三角形の辺の関係を目印に頂点を書き込んでいくと間違えにくいですよ!
立体を展開しているので、同じ頂点がどうしても出てきます。
この場合は、\(A, A’, A’’\) などと頂点の記号にダッシュをつけます。
以上が手裏剣タイプの書き方でした!
傘タイプの展開図の作り方
次に、同じ例題で傘タイプの展開図の作り方を説明します。
次の立体の展開図を書け。
ここまでは手裏剣タイプと同じなので省略します。
傘タイプでは側面をつなぎ合わせるように書いていきます。
正三角形と二等辺三角形の対応する辺が交わる点をコンパスを使って見つけます。
そして交点を直線で結べば \(2\) つ目の側面ができました。
反対側も同じように書いてあげます。これでかたちは完成です。
最後に、頂点の記号を書き込みましょう。
以上が傘タイプの展開図の作り方でした!
今回は、三角錐の \(2\) 通りの展開図の書き方をご紹介しました。
両方書いてみて、自分が書きやすい、見やすいと思う方を使ってみてくださいね!
なお、三角錐の体積や表面積の求め方については以下の記事で説明しています。
