直角三角形とは?定義や定理、辺の長さの比、合同条件

この記事では、「直角三角形」の定義や合同条件、重要な辺の長さの比について解説していきます。

また証明問題もわかりやすく説明していくので、ぜひマスターしてくださいね!

 

直角三角形の定義

直角三角形とは、三角形の \(3\) つの内角のうち、\(\bf{1}\) つの角が直角である三角形です。

また、直角に向かい合う辺のことを「斜辺」といいます。

補足

なお、小・中学校で習う「直角三角形の書き方」については以下の記事で説明しています。

正三角形・二等辺三角形・直角三角形の書き方(作図)まとめ!

 

直角三角形の定理(三平方の定理)

直角三角形では、辺の長さに関する三平方の定理が成り立ちます。

三平方の定理

直角三角形の直角を挟む \(2\) 辺の長さを \(a\), \(b\) とし、斜辺を \(c\) とすると、

\begin{align}\color{red}{a^2 + b^2 = c^2}\end{align}

が成り立つ。

 

\(3\) 辺のうち任意の \(2\) 辺の長さがわかれば、三平方の定理を使って残りの \(1\) 辺の長さを求められますね。

 

なお、「三平方の定理」については以下の記事でより詳しく説明しています。

三平方の定理とは?証明や計算問題、角度と辺の比の一覧

 

例題「斜辺の長さを求める」

例題で三平方の定理の使い方を確認してみましょう。

例題

図の \(\triangle \mathrm{ABC}\) の斜辺の長さを求めなさい。

 

\(\angle \mathrm{B} = 90^\circ\) なので、斜辺が \(\mathrm{AC}\) の直角三角形ですね。

解答

 

\(\triangle \mathrm{ABC}\) において、三平方の定理より

\(\begin{align} \mathrm{AC^2} &= \mathrm{AB^2} + \mathrm{BC^2} \\ &= 2^2 + 6^2 \\ &= 4 + 36 \\ &= 40 \end{align}\)

 

\(\mathrm{AC} > 0\) であるから

\(\begin{align} \mathrm{AC} &= \sqrt{40} \\ &= 2\sqrt{10} \end{align}\)

 

答え: \(\color{red}{2\sqrt{10}}\)

 

直角三角形の面積の公式

直角三角形の面積の求め方は、通常の三角形の面積の求め方と同じです。

直角三角形の面積の公式

直角三角形の面積を \(S\)、底辺を \(a\)、高さを \(h\) とすると

\begin{align}\color{red}{\displaystyle S = \frac{1}{2} ah}\end{align}

直角なので、高さがそのまま辺の長さになるのですね。

 

例題「直角三角形の面積を求める」

では、実際にこの公式を使って例題を解いてみましょう。

例題

図において、\(\triangle \mathrm{ABC}\) の面積を求めなさい。

 

直角をなす \(2\) 辺をそれぞれ「底辺」「高さ」と見て、面積を求めます。

解答

 

底辺が \(\mathrm{BC}\)、高さが \(\mathrm{AB}\) の三角形であるから、求める面積は

\(\begin{align} \triangle \mathrm{ABC} &= \frac{1}{2} \mathrm{BC} \cdot \mathrm{AB}\\ &= \frac{1}{2} \cdot 6 \cdot 2 \\ &= 6 \end{align}\)

 

答え: \(\color{red}{6}\) 

 

【暗記】直角三角形の角度と辺の比

直角三角形には、代表的な比をもつものがあります。

次の \(4\) パターンの直角三角形の角度と辺の比は、必ず覚えておきましょう。

これらの形を暗記すると、よりスピーディに計算できるようになります。

もちろん、万が一忘れてしまっても、先ほど説明した三平方の定理ですぐに導き出せるので、あわてないでくださいね。

 

それぞれの直角三角形について、詳しく見ていきましょう。

【暗記①】辺の比「3 : 4 : 5」

「\(3 : 4 : 5\)」と連続しているので、覚えやすいですね。頻出の直角三角形です。

 

【暗記②】辺の比「5 : 12 : 13」

この形も問題でよく出てくるので、

「 \(5\) と \(12\) という数字が出た → 残りは \(13\) !」

「 \(12\) と \(13\) という数字が出た → 残りは \(5\) !」

というように無意識でも数字が出てくるようにしてくださいね。

 

【暗記③】辺の比「1 : 1 : √2」、角度「45°, 45°, 90°」

この直角三角形は、斜辺以外の \(2\) 辺が同じ長さなので直角二等辺三角形です。

また、直角二等辺三角形の角度は「\(45^\circ\), \(45^\circ\), \(90^\circ\)」と決まっています。

直角二等辺三角形なら、どこか \(1\) 辺の長ささえわかれば、自動的に残りの辺の長さもわかるということを覚えておいてくださいね。

補足

「直角二等辺三角形」については、以下の記事も参考にしてみてください。

直角二等辺三角形とは?定義や辺の長さの比、面積の求め方

 

【暗記④】辺の比「1 : √3 : 2」、角度「30°, 60°, 90°」

最後のパターンは、最もよく登場する直角三角形かもしれません。

注意すべきところは、一番長い斜辺の比は「\(\bf{\sqrt{3}}\)」ではなく「\(\bf{2}\)」だということです。

よく「\(\sqrt{3}\)」の方が大きいと勘違いしてしまう人がいるので、うっかり間違わないようにしましょう。

あとは「\(\bf{30^\circ}\), \(\bf{60^\circ}\), \(\bf{90^\circ}\)」という角度の組み合わせも覚えてください。\(3\) の倍数で連続していて暗記しやすいですね。

 

直角三角形の合同条件

直角三角形の合同条件には、以下の \(2\) つがあります。

【条件①】斜辺と 1 つの鋭角がそれぞれ等しい

\(1\) つの角が \(90^\circ\) であることから、斜辺の長さおよび \(1\) つの鋭角が等しいことが示せれば、残りの \(1\) 角も自ずと定まります

そのため、一般的な三角形の合同条件③「\(\bf{1}\) 組の辺とその両端の角がそれぞれ等しい」が満たされるのですね。

 

【条件②】斜辺と他の 1 辺がそれぞれ等しい

斜辺は角度が \(90^\circ\) の頂点に対応する辺とわかりきっているので、斜辺と他の \(1\) 辺の長さが定まれば、残りの \(1\) 辺の長さも自ずと定まります

そのため、一般的な合同条件①「\(\bf{3}\) 組の辺がそれぞれ等しい」が満たされるのですね。

 

どちらの条件にも共通しているのが、「斜辺が等しい」という点です。

直角三角形で斜辺が等しいことさえわかれば、あとはもう \(1\) つの辺か、またはもう \(1\) つの角が等しいことを示せば良いですね。

補足

「一般的な三角形の合同条件」については、以下の記事で復習しておきましょう!

合同とは?三角形の合同条件、証明問題をわかりやすく解説!

 

直角三角形の計算問題

それでは実際に、直角三角形の計算問題に挑戦してみましょう!

計算問題①「角度から斜辺の長さを求める」

計算問題①

図の直角三角形 \(\mathrm{ABC}\) の斜辺の長さを求めなさい。

 

内角がそれぞれ \(30^\circ\), \(60^\circ\), \(90^\circ\) となっているので、代表的な辺の比が利用できますね!

解答

 

図より、\(\angle \mathrm{BCA} = 90^\circ\) なので、斜辺は \(\mathrm{AB}\) となる。

 

\(\triangle \mathrm{ABC}\) は \(30^\circ\), \(60^\circ\), \(90^\circ\) の直角三角形なので、

\(\mathrm{AB} : \mathrm{BC} = 2 : 1\)

\(\mathrm{AB} : 2 = 2 : 1\)

\(\mathrm{AB} = 4\)

よって、斜辺の長さは \(4\) となる。

 

答え: \(4\)

 

計算問題②「辺から斜辺の長さを求める」

計算問題②

図の直角三角形 \(\mathrm{ABC}\) の斜辺の長さを求めなさい。

 

わかっている \(2\) 辺の比をとってみましょう。代表的な直角三角形の辺の比になっているはずです。

解答

 

図より、\(\mathrm{AC} = 8\)、\(\mathrm{BC} = 6\) なので、

\(\begin{align} \mathrm{AC} : \mathrm{BC} &= 8 : 6 \\ &= 4 : 3 \end{align}\)

となる。

 

残っている斜辺 \(\mathrm{AB}\) は \(1\) 番長い辺なので、\(3 : 4 : 5\) の直角三角形になる。

 

よって、

\(\mathrm{BC} : \mathrm{AB} = 3 : 5\)

\(6 : \mathrm{AB} = 3 : 5\)

\(\mathrm{AB} = 10\)

よって、斜辺の長さは \(10\) となる。

 

答え: \(10\)

 

直角三角形の証明問題

最後に、直角三角形の証明問題に挑戦してみましょう。

証明問題「合同を証明せよ」

証明問題

図より、合同な直角三角形を見つけ、記号 \(\equiv\) を使って表しなさい。

また、そのときに使った直角三角形の合同条件を答えなさい。

 

どの三角形も、\(\bf{2}\) 辺と \(\bf{1}\) 角、または \(\bf{1}\) 辺と \(\bf{2}\) 角の大きさがわかっていますね。

斜辺に注目しながら、直角三角形の合同条件のどちらかに当てはまる三角形の組を見つけましょう。

解答

 

斜辺が \(7 \ \mathrm{cm}\) の三角形は、

\(\triangle \mathrm{ABC}\)、\(\triangle \mathrm{GIH}\)、\(\triangle \mathrm{LJK}\)、\(\triangle \mathrm{QRP}\) である。

 

そのうち、その他の \(1\) 辺がそれぞれ等しい三角形の組は、

\(\triangle \mathrm{ABC}\) と \(\triangle \mathrm{QRP}\)

 

\(1\) つの鋭角がそれぞれ等しい三角形の組は、

\(\triangle \mathrm{GIH}\) と \(\triangle \mathrm{LJK}\)

である。

 

答え:

  • \(\triangle \mathrm{ABC} \equiv \triangle \mathrm{QRP}\)
    斜辺とその他の \(1\) 辺がそれぞれ等しい
  • \(\triangle \mathrm{GIH} \equiv \triangle \mathrm{LJK}\)
    斜辺と \(1\) つの鋭角がそれぞれ等しい

以上で証明問題も終わりです!

 

直角三角形について理解が深まりましたか?

三角形の合同条件と混同しがちですが、直角三角形の合同条件もしっかりと覚えておきましょう!

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