直角二等辺三角形とは?定義や辺の長さの比、面積の求め方

この記事では、「直角二等辺三角形」の定義や公式、辺の長さの比などについて解説していきます。

また証明問題もわかりやすく説明していくので、ぜひマスターしてくださいね!

 

直角二等辺三角形とは?【定義】

直角二等辺三角形とは、二等辺三角形の特徴と直角三角形の特徴をあわせもった三角形のことです。

直角二等辺三角形の定義

\(3\) つの角のうち、\(2\) つの角がそれぞれ \(45^\circ\) である三角形を「直角二等辺三角形」という。

そのため、残りの頂角は \(90^\circ\)、直角です。

また、直角に向かい合う辺が最も長い辺で、「斜辺」と呼ばれます。

補足

なお、小・中学校で習う「直角二等辺三角形の書き方」については以下の記事で説明しています。

正三角形・二等辺三角形・直角三角形の書き方(作図)まとめ!

 

直角二等辺三角形の辺の長さの比

直角二等辺三角形の辺の比は、必ず「\(\color{red}{1 : 1 : \sqrt{2}}\)」 となります。

\(1\) 辺の長さからほかの辺の長さを簡単に求められるので、この比は必ず覚えておきましょう。

 

なぜこの比が成り立つかは、三平方の定理から示すことができます。

三平方の定理

直角三角形の直角を挟む \(2\) 辺の長さを \(a, b\) とし、斜辺を \(c\) とすると

\begin{align}a^2 + b^2 = c^2\end{align}

三平方の定理とは?証明や計算問題、角度と辺の比の一覧

直角二等辺三角形の斜辺ではない辺の長さを \(a\)、斜辺の長さを \(b\) とおくと、

三平方の定理より

\(a^2 + a^2 = b^2\)

\(2a^2 = b^2\)

\(\color{red}{\sqrt{2} a = b}\)

このように、\(3\) 辺の比が「\(\color{red}{1 : 1 : \sqrt{2}}\)」と求められますね。

 

例題「斜辺の長さを求める」

では、実際に辺の比を使って例題を解いてみましょう。

例題

図の直角二等辺三角形 \(\mathrm{ABC}\) の斜辺の長さを求めなさい。

 

図より、\(\angle \mathrm{BAC} = 90^\circ\) なので、斜辺は \(\mathrm{BC}\) となりますね。

解答

 

直角二等辺三角形の辺の長さの比より、

\(\mathrm{AB} : \mathrm{BC} = 1 : \sqrt{2}\) なので、

\(5 : \mathrm{BC} = 1 : \sqrt{2}\)

\(\mathrm{BC} = 5\sqrt{2}\)

 

答え: \(\color{red}{5\sqrt{2}}\)

 

直角二等辺三角形の面積の公式

直角二等辺三角形では底辺と高さが等しいことから、面積は次の公式で表せます。

直角二等辺三角形の面積の公式

直角二等辺三角形の面積を \(S\)、斜辺ではない辺を \(a\) とすると、

\begin{align}\color{red}{\displaystyle S = \frac{1}{2} a^2}\end{align}

もし斜辺の長さ \(b\) だけがわかっている場合も、辺の比から残り \(2\) 辺の長さは「\(a = \displaystyle \frac{1}{\sqrt{2}}b\)」なので、

\(\displaystyle S = \frac{1}{2} \left( \frac{1}{\sqrt{2}}b \right)^2 = \color{red}{\frac{1}{4}b^2}\)

と簡単に求められますね。

 

例題「面積を求める」

実際に公式を使って面積を求めてみましょう。

例題

次の直角二等辺三角形の面積を求めなさい。

 

公式に当てはめましょう。

解答

 

\(S = \displaystyle \frac{1}{2} a^2 = \frac{1}{2} \cdot 4^2 = 8\)

 

答え: \(\color{red}{8}\)

 

直角二等辺三角形の計算問題

これまでに学んだ知識を利用して、計算問題に挑戦してみましょう。

計算問題①「正方形の対角線がなす直角二等辺三角形」

計算問題①

対角線 \(\mathrm{BD} = 3\) の正方形 \(\mathrm{ABCD}\) において、以下の問いに答えなさい。

(1) 正方形 \(\mathrm{ABCD}\) の \(1\) 辺の長さを求めよ。

(2)  \(\triangle \mathrm{ABD}\) の面積 \(S\) を求めよ。

 

正方形を対角線で半分にしてできる三角形は直角二等辺三角形ですね。

それを利用して、解き進めていきましょう。

解答

 

(1)

\(\triangle \mathrm{ABD}\) は直角二等辺三角形なので、

直角二等辺三角形の辺の比より

\(\mathrm{AB} : \mathrm{BD} = 1 : \sqrt{2}\)

\(\mathrm{AB} : 3 = 1 : \sqrt{2}\)

\(\sqrt{2} \mathrm{AB} = 3\)

\(\mathrm{AB} = \displaystyle \frac{3}{\sqrt{2}} = \frac{3\sqrt{2}}{2}\)

 

答え: \(\displaystyle \frac{3\sqrt{2}}{2}\)

 

 

(2)

\(\begin{align} S &= \frac{1}{2} \mathrm{AB}^2 \\ &= \frac{1}{2} \cdot \left( \frac{3\sqrt{2}}{2} \right)^2 \\ &= \frac{1}{2} \cdot \frac{9}{2} \\ &= \frac{9}{4} \end{align}\)

 

答え: \(\displaystyle \frac{9}{4}\)

 

計算問題②「直角二等辺三角形と直角三角形を重ねる」

計算問題②

図において、\(\triangle \mathrm{ABC}\) は \(\angle \mathrm{ACB} = 90^\circ\)、\(\angle \mathrm{ABC} = 60^\circ\) の直角三角形であり、\(\triangle \mathrm{ABD}\) は \(\mathrm{AD} = 8\)、\(\angle \mathrm{ADB} = 90^\circ\) の直角二等辺三角形である。辺 \(\mathrm{AC}\) と辺 \(\mathrm{BD}\) との交点を点 \(\mathrm{E}\) とするとき、以下の問いに答えなさい。

(1) \(\angle \mathrm{DBC}\) の大きさを求めよ。

(2) \(\mathrm{AD} : \mathrm{BC}\) を求めよ。

(3) \(\triangle \mathrm{ABD}\) の面積を求めよ。

 

直角二等辺三角形の性質が理解できていれば、簡単に解ける問題ばかりです。

直角二等辺三角形の角度や辺の長さの比を確認しましょう。

解答

 

(1)

\(\angle \mathrm{DBC} = \angle \mathrm{ABC} − \angle \mathrm{ABD}\)

\(\triangle \mathrm{ABD}\) は直角二等辺三角形なので、

\(\angle \mathrm{ABD} = 45^\circ\)

 

よって、

\(\angle \mathrm{DBC} = 60^\circ − 45^\circ = 15^\circ\)

 

答え: \(15^\circ\)

 

 

(2)

\(\triangle \mathrm{ABD}\) は直角二等辺三角形なので、

\(\mathrm{AD} : \mathrm{AB} = 1 : \sqrt{2}\)

\(\mathrm{AB} = \sqrt{2} \mathrm{AD}\) …①

 

\(\triangle \mathrm{ABC}\) は角度がそれぞれ \(90^\circ\), \(60^\circ\), \(30^\circ\) の直角三角形なので、

\(\mathrm{AB} : \mathrm{BC} = 2 : 1\)

\(\mathrm{AB} = 2 \mathrm{BC}\) …②

 

①、②より、

\(\sqrt{2} \mathrm{AD} = 2 \mathrm{BC}\)

\(\displaystyle \mathrm{AD} = \frac{2 \mathrm{BC}}{\sqrt{2}} = \sqrt{2} \mathrm{BC}\)

 

よって、\(\mathrm{AD} : \mathrm{BC} = \sqrt{2} : 1\)

 

答え: \(\sqrt{2} : 1\)

 

 

(3)

直角二等辺三角形の面積の公式より、

\(\displaystyle S = \frac{1}{2} \mathrm{AD}^2 = \frac{1}{2} \cdot 8^2 = 32\)

 

答え: \(32\)

 

直角二等辺三角形の証明問題

最後に、直角二等辺三角形の証明問題を解いてみましょう。

証明問題「相似な直角二等辺三角形を証明する」

証明問題

\(\mathrm{AB} = \mathrm{AC}\)、\(\angle \mathrm{BAC} = 90^\circ\) の直角二等辺三角形 \(\mathrm{ABC}\) と、\(\mathrm{DB} = \mathrm{DE}\)、\(\angle \mathrm{BDE} = 90^\circ\) の直角二等辺三角形 \(\mathrm{DBE}\) がある。

このとき、\(\triangle \mathrm{ADB} ∽ \triangle \mathrm{CEB}\) を証明しなさい。

 

直角二等辺三角形の辺の比をうまく利用します。

与えられている条件とあわせて、相似条件を考えましょう。

証明

 

\(\triangle \mathrm{ADB}\) と \(\triangle \mathrm{CEB}\) において、

\(\triangle \mathrm{DBE}\) は直角二等辺三角形なので、

\(\mathrm{DB} : \mathrm{BE} = 1 : \sqrt{2} \text{ …①}\)

 

\(\triangle \mathrm{ABC}\) は直角二等辺三角形なので、

\(\mathrm{AB} : \mathrm{BC} = 1 : \sqrt{2} \text{ …②}\)

 

①、②より

\(\begin{align} \mathrm{AB} : \mathrm{CB} &= \mathrm{DB} : \mathrm{EB} \\ &= 1 : \sqrt{2} \text{ …③}\end{align}\)

 

\(\begin{align} \angle \mathrm{ABD} &= \angle \mathrm{DBE} − \angle \mathrm{ABE} \\ &= 45^\circ − \angle \mathrm{ABE} \text{ …④} \end{align}\)

 

\(\begin{align} \angle \mathrm{EBC} &= \angle \mathrm{ABC} − \angle \mathrm{ABE} \\ &= 45^\circ − \angle \mathrm{ABE} \text{ …⑤} \end{align}\)

 

④、⑤より

\(\angle \mathrm{ABD} = \angle \mathrm{EBC} \text{ …⑥} \)

 

③、⑥より

\(2\) 辺の比とその間の角がそれぞれ等しいので、

\(\triangle \mathrm{ADB} ∽ \triangle \mathrm{CEB}\)

 

(証明終わり)

補足

「三角形の相似条件」については、以下の記事で詳しく説明しています。

相似とは?三角形の相似条件、記号、相似比・面積比、証明問題

以上で証明問題も終わりです!

 

直角二等辺三角形は、重要な特徴をもった図形なので、問題を解くときに大きなヒントとなることが多いです。

今までに習った「直角三角形」と「二等辺三角形」についてもきちんと理解しておきましょうね。

直角三角形とは?定義や定理、辺の長さの比、合同条件 二等辺三角形とは?定義や定理、角度・辺の長さ・面積の求め方

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