外接円とは?半径の公式や求め方、性質をわかりやすく解説!

この記事では、「外接円」についてできるだけわかりやすく解説していきます。

外接円の半径の公式や求め方、外接円の性質についても説明していくので、この記事を通してぜひマスターしてくださいね。

 

外接円とは?

外接円とは、ある多角形の外にあって、すべての頂点を通る円です。

三角形の外接円ならば、その三角形の \(3\) つの頂点をすべて通る円のことです。

四角形ならば \(4\) つすべて、五角形なら \(5\) つすべての頂点を通る円、といった具合です。

補足

\(1\) つの多角形について、外接円は必ず \(1\) つに定まります。

 

三角形の外接円の半径の公式

三角形の外接円の半径を求める公式には、次の \(2\) 種類があります。

公式① 正弦定理

外接円の半径の公式①

\(\triangle \mathrm{ABC}\) の \(3\) つの角 \(\mathrm{A}\), \(\mathrm{B}\), \(\mathrm{C}\) に向かい合う辺の長さをそれぞれ \(a\), \(b\), \(c\)、その外接円の半径を \(R\) とすると、

正弦定理 \(\displaystyle \frac{a}{\sin \mathrm{A}} = \frac{b}{\sin \mathrm{B}} = \frac{c}{\sin \mathrm{C}} = 2R\) より

\begin{align}\color{red}{R = \displaystyle \frac{a}{2\sin \mathrm{A}} = \frac{b}{2\sin \mathrm{B}} = \frac{c}{2\sin \mathrm{C}}}\end{align}

正弦定理を変形しただけですね。

この公式を使うと、三角形の \(1\) 辺の長さと、その辺に向かい合う角の大きさから外接円の半径を求められます。

 

公式② 3 辺と三角形の面積から求める

外接円の半径の公式②

\(\triangle \mathrm{ABC}\) の \(3\) 辺の長さを \(a\), \(b\), \(c\)、その外接円の半径を \(R\) とすると、\(R\) と \(\triangle \mathrm{ABC}\) の面積 \(S\) との間には次の関係がある。

\begin{align}\color{red}{\displaystyle R = \frac{abc}{4S}}\end{align}

三角形の \(3\) 辺の長さと面積から、外接円の半径が求められます。

 

Tips

ちなみに、四角形以上の多角形の外接円についても、補助線を引いて三角形を作れば外接円の半径の公式を利用できます。

 

三角形の外接円の半径の求め方

それでは、三角形の外接円の半径の求め方を説明します。

わかっている値に応じて、公式①と公式②を使い分けるのがポイントです。

① 1 辺と向かい合う角がわかる場合

三角形の \(1\) 辺の長さと向かい合う角の大きさがわかっている場合は、公式①(正弦定理)で外接円の半径を求めます。

例題①

\(\mathrm{BC} = 4\)、\(\angle \mathrm{A} = 45^\circ\) の \(\triangle \mathrm{ABC}\) における外接円の半径 \(R\) を求めよ。

解答

 

正弦定理より、

\(\begin{align} R &= \frac{a}{2 \sin A} \\ &= \frac{4}{2 \sin 45^\circ} \\ &= \frac{2}{\sin 45^\circ} \\ &= \frac{2}{\frac{1}{\sqrt{2}}} \\ &= 2\sqrt{2} \end{align}\)

 

答え: \(\color{red}{2\sqrt{2}}\)

簡単ですね!

 

② 3 辺の長さと面積がわかる場合

三角形の \(3\) 辺の長さと面積がわかっている(あるいはすぐにわかる)場合は、公式②(外接円の半径と三角形の面積の関係式)で外接円の半径を求めます。

例題②

\(3\) 辺の長さがそれぞれ \(3\), \(4\), \(5\) である直角三角形の外接円の半径 \(R\) を求めよ。

直角三角形なので、面積はすぐに求められます。

解答

 

斜辺が \(5\) の直角三角形なので、面積 \(S\) は

\(S = \displaystyle \frac{1}{2} \cdot 3 \cdot 4 = 6\)

 

ここで、

\(\begin{align} R &= \frac{abc}{4S} \\ &= \frac{3 \cdot 4 \cdot 5}{4 \cdot 6} \\ &= \frac{5}{2}\end{align}\)

 

答え: \(R = \displaystyle \frac{5}{2}\)

 

③ 3 辺の長さだけがわかる場合

三角形の \(3\) 辺の長さだけがわかっていて、面積がすぐに求められない場合、外接円の半径は \(2\) 通りの方法で求められます。

例題③

\(\triangle \mathrm{ABC}\) において、\(a = 3\), \(b = 3\), \(c = 5\) であるとき、\(\triangle \mathrm{ABC}\) の外接円の半径 \(R\) を求めよ。

使う公式
  • 余弦定理(変形バージョン)
    \begin{align}\cos \mathrm{A} = \frac{b^2 + c^2 − a^2}{2bc}\end{align}
  • 三角比の相互関係
    \begin{align}\sin^2 \mathrm{A} + \cos^2 \mathrm{A} = 1\end{align}
  • 外接円の半径の公式① 正弦定理
    \begin{align} R = \displaystyle \frac{a}{2 \sin \mathrm{A}}\end{align}
解答

 

【手順1】 余弦定理である角の余弦(\(\cos\))を求める

 

\(\triangle \mathrm{ABC}\) において、余弦定理より

\(\begin{align}\cos \mathrm{A} &= \frac{b^2 + c^2 − a^2}{2bc} \\&= \frac{3^2 + 5^2 − 3^2}{2 \cdot 3 \cdot 5} \\&= \frac{9 + 25 − 9}{2 \cdot 3 \cdot 5} \\&= \frac{25}{2 \cdot 3 \cdot 5} \\&= \frac{5}{6}\end{align}\)

 

 

【手順2】 三角比の相互関係から余弦(\(\cos\))を正弦(\(\sin\))に変換する

 

\(\sin^2 \mathrm{A} + \cos^2 \mathrm{A} = 1\) より、

\(\begin{align} \sin^2 \mathrm{A} &= 1 − \cos^2 \mathrm{A}\\ &= 1 − \left(\frac{5}{6} \right)^2\\ &= 1 − \frac{25}{36} \\ &= \frac{11}{36} \end{align}\)

 

\(0^\circ < \angle \mathrm{A} < 180^\circ\) より、\(\sin \mathrm{A} > 0\) であるから

\(\displaystyle \sin \mathrm{A} = +\sqrt{\frac{11}{36}} = \frac{\sqrt{11}}{6}\)

 

 

【手順3】 \(1\) 辺と向かい合う角から、公式①(正弦定理)で外接円の半径を求める

 

正弦定理より、

\(\begin{align} R &= \frac{a}{2 \sin \mathrm{A}} \\ &= \frac{3}{2 \cdot \frac{\sqrt{11}}{6}} \\ &= \frac{3}{\frac{\sqrt{11}}{3}} \\ &= 3 \cdot \frac{3}{\sqrt{11}} \\&= \frac{9}{\sqrt{11}} \\&= \frac{9\sqrt{11}}{11} \end{align}\)

 

答え: \(R = \displaystyle \frac{9\sqrt{11}}{11}\)

使う公式
  • ヘロンの公式
    \begin{align}S = &\sqrt{s(s − a)(s − b)(s − c)}  \\ \displaystyle s &= \frac{a + b + c}{2}\end{align}
  • 外接円の半径の公式②
    \begin{align} R = \displaystyle \frac{a}{2 \sin \mathrm{A}}\end{align}
解答

 

【手順1】 ヘロンの公式で三角形の面積を求める

 

三角形の面積を \(S\) とおくと、ヘロンの公式より

\(\begin{align}\displaystyle s &= \frac{a + b + c}{2}\\&= \frac{3 + 3 + 5}{2}\\&= \frac{11}{2}\end{align}\)

 

\(\begin{align}S &= \sqrt{s(s − a)(s − b)(s − c)}\\&= \sqrt{\frac{11}{2}\left(\frac{11}{2} − 3\right)\left(\frac{11}{2} − 3\right)\left(\frac{11}{2} − 5\right)}\\&= \sqrt{\frac{11}{2} \cdot \frac{5}{2} \cdot \frac{5}{2} \cdot \frac{1}{2}} \\&= \sqrt{\frac{11 \cdot 5 \cdot 5}{2 \cdot 2 \cdot 2 \cdot 2}} \\&= \frac{5\sqrt{11}}{4}\end{align}\)

(見切れる場合は横へスクロール)

 

【手順2】 \(3\) 辺と三角形の面積から、公式②で外接円の半径を求める

 

\(\begin{align} R &= \frac{abc}{4S} \\ &= \frac{3 \cdot 3 \cdot 5}{4 \cdot \frac{5\sqrt{11}}{4}} \\ &= \frac{3 \cdot 3 \cdot 5}{5\sqrt{11}} \\ &= \frac{9}{\sqrt{11}} \\ &= \frac{9\sqrt{11}}{11} \end{align}\)

 

答え: \(R = \displaystyle \frac{9\sqrt{11}}{11}\)

 

なお、ヘロンの公式は発展的な内容なので、学校であまり深く教わらない人もいるかもしれませんね。

【求め方 2】も知っておくと便利ではありますが、まずは基本的な【求め方 1】をしっかりと身につけておきましょう。

 

外接円の性質

外接円には、\(2\) つの重要な性質があります。

性質① 外心と垂直二等分線

多角形の各辺の垂直二等分線を引いたとき、それらは必ず \(1\) 点で交わります。これが外接円の中心(外心)です。

 

性質② 外心と各頂点との距離

多角形の各頂点から外心までの距離は、外接円の半径の長さです。ゆえに、長さはすべて同じです。

 

外接円の計算問題

最後に、外接円が関係するさまざまな計算問題に挑戦してみましょう。

計算問題①「半径から角度を求める」

計算問題①

\(\triangle \mathrm{ABC}\) において、\(a = \sqrt{2}\)、外接円の半径が \(R = \sqrt{2}\) のとき、\(\angle \mathrm{A}\) を求めなさい。

 

三角形の \(1\) つの角と向かい合う辺、そして外接円の半径の関係が問われる問題では、正弦定理が利用できますね!

設問の条件を満たす答えが \(1\) つだけとは限らないことに注意しましょう。

解答

 

\(\triangle \mathrm{ABC}\) において、正弦定理より

\(\displaystyle \frac{a}{\sin \mathrm{A}} = 2R\)

 

\(\displaystyle \frac{\sin \mathrm{A}}{a} = \frac{1}{2R}\)

 

\(\begin{align} \sin \mathrm{A} &= \frac{a}{2R} \\ &= \frac{\sqrt{2}}{2\sqrt{2}} \\ &= \frac{1}{2} \end{align}\)

 

ここで、\(0^\circ < \angle \mathrm{A} < 180^\circ\) より

\(\angle \mathrm{A} = 30^\circ, 150^\circ\)

 

答え: \(30^\circ, 150^\circ\)

 

計算問題②「2 辺と1 角から半径を求める」

計算問題②

\(\triangle \mathrm{ABC}\) において、\(a = 8\)、\(c = 5\)、\(\angle \mathrm{A} = 60^\circ\) であるとき、次の問いに答えよ。

(1) \(\triangle \mathrm{ABC}\) の外接円の半径 \(R\) を求めよ。

(2) \(\sin \mathrm{C}\) を求めよ。

 

正弦定理を利用するだけのシンプルな問題です。

解答

 

(1)

\(\triangle \mathrm{ABC}\) において、正弦定理より

\(\begin{align} R &= \frac{a}{2 \sin \mathrm{A}} \\ &= \frac{8}{2 \sin 60^\circ} \\ &= \frac{4}{\sin 60^\circ} \\ &= \frac{4}{\frac{\sqrt{3}}{2}} \\ &= 4 \cdot \frac{2}{\sqrt{3}} \\ &= \frac{8}{\sqrt{3}} \\ &= \frac{8\sqrt{3}}{3} \end{align}\)

 

答え: \(\displaystyle \frac{8\sqrt{3}}{3}\)

 

 

(2)

\(\triangle \mathrm{ABC}\) において、正弦定理より

\(\displaystyle \frac{a}{\sin \mathrm{A}} = \frac{c}{\sin \mathrm{C}}\)

 

\(\displaystyle \frac{\sin \mathrm{C}}{c} = \frac{\sin \mathrm{A}}{a}\)

 

\(\begin{align} \sin \mathrm{C} &= \frac{c}{a} \sin \mathrm{A} \\ &= \frac{5}{8} \sin 60^\circ \\ &= \frac{5}{8} \cdot \frac{\sqrt{3}}{2} \\ &= \frac{5\sqrt{3}}{16} \end{align}\)

 

答え: \(\displaystyle \frac{5\sqrt{3}}{16}\)

 

計算問題③「3 辺の長さから面積、半径を求める」

計算問題③

\(\triangle \mathrm{ABC}\) において、\(a = 6\), \(b = 4\), \(c = 5\) であるとき、次の問いに答えよ。

(1) \(\cos \mathrm{A}\) を求めよ。

(2) \(\sin \mathrm{A}\) を求めよ。

(3) \(\triangle \mathrm{ABC}\) の面積を求めよ。

(4) \(\triangle \mathrm{ABC}\) の外接円の半径を求めよ。

 

設問の流れにしたがっていくと、(1) 余弦定理、(2) 三角比の変換、(3) 三角形の面積の公式、(4) 外接円の半径の公式①(正弦定理)の順で解いていけます。

なお、(3) はヘロンの公式、(4) は外接円の半径の公式② でも解けるので、別解を示しておきます。

解答

 

(1) \(\triangle \mathrm{ABC}\) において余弦定理より、

\(\begin{align}\cos \mathrm{A} &= \frac{b^2 + c^2 − a^2}{2bc} \\&= \frac{4^2 + 5^2 − 6^2}{2 \cdot 4 \cdot 5} \\&= \frac{16 + 25 − 36}{2 \cdot 4 \cdot 5} \\&= \frac{5}{2 \cdot 4 \cdot 5} \\&= \frac{1}{8}\end{align}\)

 

答え: \(\displaystyle \frac{1}{8}\)

 

 

(2) \(\sin^2 \mathrm{A} + \cos^2 \mathrm{A} = 1\) および (1) より、

\(\begin{align} \sin^2 \mathrm{A} &= 1 − \cos^2 \mathrm{A} \\&= 1 − \left(\frac{1}{8} \right)^2 \\&= 1 − \frac{1}{64} \\&= \frac{63}{64} \end{align}\)

 

\(0^\circ < \angle \mathrm{A} < 180^\circ\) より、\(\sin \mathrm{A} > 0\) であるから

\(\displaystyle \sin \mathrm{A} = \sqrt{\frac{63}{64}} = \frac{3\sqrt{7}}{8}\)

 

答え: \(\displaystyle \frac{3\sqrt{7}}{8}\)

 

 

(3) \(\triangle \mathrm{ABC}\) の面積を \(S\) とおくと、

\(\begin{align} S &= \frac{1}{2} bc \sin \mathrm{A} \\&= \frac{1}{2} \cdot 4 \cdot 5 \cdot \frac{3\sqrt{7}}{8} \\&= \frac{15\sqrt{7}}{4} \end{align}\)

 

答え: \(\displaystyle \frac{15\sqrt{7}}{4}\)

 

 

(4) 正弦定理より、

\(\begin{align} R &= \frac{a}{2 \sin \mathrm{A}} \\ &= \frac{6}{2 \cdot \frac{3\sqrt{7}}{8}} \\ &= 6 \cdot \frac{4}{3\sqrt{7}} \\ &= \frac{8}{\sqrt{7}} \\ &= \frac{8\sqrt{7}}{7} \end{align}\)

 

答え: \(\displaystyle \frac{8\sqrt{7}}{7}\)

(3)、(4) の別解

 

(3)

ヘロンの公式より

\(\begin{align}\displaystyle s &= \frac{a + b + c}{2}\\&= \frac{6 + 4 + 5}{2}\\&= \frac{15}{2}\end{align}\)

 

\(\begin{align}S &= \sqrt{s(s − a)(s − b)(s − c)}\\&= \sqrt{\frac{15}{2}\left(\frac{15}{2} − 6\right) \left(\frac{15}{2} − 4\right) \left(\frac{15}{2} − 5\right)}\\&= \sqrt{\frac{15}{2} \cdot \frac{3}{2}\cdot \frac{7}{2}\cdot \frac{5}{2}}\\&= \color{red}{\displaystyle \frac{15\sqrt{7}}{4}}\end{align}\)

(見切れる場合は横へスクロール)

 

(4)

\(\begin{align} R &= \frac{abc}{4S} \\ &= \frac{6 \cdot 4 \cdot 5}{4 \cdot \frac{15\sqrt{7}}{4}} \\ &= \frac{6 \cdot 4 \cdot 5}{15\sqrt{7}} \\ &= \frac{8}{\sqrt{7}} \\ &= \color{red}{\frac{8\sqrt{7}}{7}} \end{align}\)

以上で問題も終わりです!

 

外接円の問題は、三角比や三角関数とも関わりが深い内容です。

外接円への理解を深めて、さまざまな問題に対応できるようになりましょう。

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