無理関数とは?グラフや微分・積分、不等式の解き方

この記事では、「無理関数」についてわかりやすく解説していきます。

グラフの書き方や不等式の解き方、微分・積分の計算なども説明しますので、この記事を通してぜひマスターしてくださいね!

 

無理関数とは?

無理関数とは、ある変数についての無理式で表された関数のことです。

無理式

根号(ルート)の中に変数を含む式。

(例)\(\sqrt{x}\), \(\sqrt{3x − 1}\)

高校数学で扱うのは、根号の中が \(x\) の一次式である「一次無理関数」がほとんどです。

 

無理関数には、\(1\) つ大事な注意点があります。

根号の中身は \(0\) 以上の数でないといけないので、無理関数の定義域と値域は限定されます

(例)

  • \(y = \sqrt{x}\)
    定義域は \(x \geq 0\)、値域は \(y \geq 0\)
  • \(y = \sqrt{3x − 1}\)
    定義域は \(\displaystyle x \geq \frac{1}{3}\)、値域は \(y \geq 0\)
  • \(y = \sqrt{2x + 5} − 1\)
    定義域は \(\displaystyle x \geq −\frac{5}{2}\)、値域は \(y \geq −1\)
  • \(y = −\sqrt{5x − 4}\)
    定義域は \(\displaystyle x \geq \frac{4}{5}\)、値域は \(y \leq 0\)

 

一次無理関数のグラフの形

ここでは、もっとも簡単な一次無理関数、\(y = \sqrt{x}\) のグラフを考えてみましょう。

\(x \geq 0\) という定義域があるので、\(x = 0\), \(x = 1\), \(x = 2\), \(\cdots\) と考えてみると次のようになります。

このグラフ、何かに似ていませんか?

そう、二次関数 \(y = x^2\) の放物線を半分にして横に寝かせた形になっていますね!

それもそのはず、\(y = \sqrt{x}\) の両辺を二乗すると \(y^2 = x\) となり、 \(y = x^2\) \((x \geq 0)\) の逆関数になっているのです。

補足

「逆関数」については、以下の記事で詳しく説明しています。

逆関数とは?逆関数の求め方や微分・積分の公式、計算問題

 

一次無理関数 \(y = \pm \sqrt{ax}\) のグラフ

無理関数のグラフは、根号全体および中身の符号によって向きが異なります。

一次無理関数 \(y = \pm \sqrt{ax}\) を例にとると次のようになります。

一次無理関数のグラフ

\(a > 0\) とする。

  • \(\color{red}{y = \sqrt{ax}}\)
    定義域 \(x \geq 0\), 値域 \(y \geq 0\)
    頂点 \((0, 0)\)、軸が \(x\) 軸である放物線 \(\displaystyle x = \frac{1}{a} y^2\) の上半分
  • \(\color{red}{y = −\sqrt{ax}}\)
    定義域 \(x \geq 0\), 値域 \(y \leq 0\)
    \(y = \sqrt{ax}\) のグラフと \(x\) 軸に関して対称なグラフ
  • \(\color{red}{y = \sqrt{−ax}}\)
    定義域 \(x \leq 0\), 値域 \(y \geq 0\)
    \(y = \sqrt{ax}\) のグラフと \(y\) 軸に関して対称なグラフ
  • \(\color{red}{y = −\sqrt{−ax}}\)
    定義域 \(x \leq 0\), 値域 \(y \leq 0\)
    \(y = \sqrt{ax}\) のグラフと原点に関して対称なグラフ

 

\(a\) の符号および根号の外の符号と、グラフが存在する象限の関係を押さえておきましょう。

 

一次無理関数の基本形(平行移動)

そして、無理関数のグラフは他の関数と同様に平行移動できます。

一次無理関数の基本形(平行移動)

関数 \(y = \sqrt{ax}\) \((a \neq 0)\) のグラフを \(x\) 軸方向に \(p\)、\(y\) 軸方向に \(q\) だけ平行移動してできるグラフは

\begin{align}\color{red}{y = \sqrt{a(x − p)} + q}\end{align}

放物線の頂点は \(\color{red}{(p, q)}\)

 

よって、よく目にする一次無理関数 \(y = \sqrt{ax + b}\) \((a \neq 0)\) のグラフは、\(y = \sqrt{ax}\) のグラフを \(x\) 軸方向に \(\displaystyle −\frac{b}{a}\) だけ平行移動したものになります。

これを知っていれば、一次無理関数のグラフは簡単に書くことができますね。

補足

「グラフの平行移動」については以下の記事で説明しています。

平行移動とは?グラフ(二次関数など)の平行移動の公式と作図

 

グラフの書き方

試しにいくつかの無理関数のグラフを書いてみましょう。

例題

次の関数のグラフを書け。

(1) \(y = \sqrt{3x + 5} + 2\)

(2) \(y = −\sqrt{−2x + 4}\)

 

\(\displaystyle \sqrt{ax + b} = \sqrt{a \left( x + \frac{b}{a} \right)}\) の形に変形すると、\(x\) 軸方向の移動がわかりやすいです。

また、グラフを書く前に以下の \(2\) 点を確認しておきましょう。

  1. 定義域と値域
  2. 軸との交点
解答

 

(1)

\(\displaystyle y = \sqrt{3 \left( x + \frac{5}{3} \right)} + 2\) より、

定義域は \(\displaystyle x \geq −\frac{5}{3}\)、値域は \(y \geq 2\)

 

\(x = 0\) のとき \(y = \sqrt{5} + 2\)

 

\(y = \sqrt{3x}\) のグラフを \(x\) 軸方向に \(\displaystyle −\frac{5}{3}\)、\(y\) 軸方向に \(2\) だけ平行移動したものであるから、グラフは次の通り。

答え:

 

 

(2)

\(y = −\sqrt{−2(x − 2)}\) より、

定義域は \(x \leq 2\)、値域は \(y \leq 0\)

 

\(x = 0\) のとき \(y = −2\)

 

\(y = −\sqrt{−2x}\) のグラフを \(x\) 軸方向に \(2\) だけ平行移動したものであるから、グラフは次の通り。

答え:

 

無理関数の不等式の解き方

無理関数の不等式(無理不等式)の解き方には、「グラフの上下関係を調べる方法」と「式変形で求める方法」の \(2\) 通りがあります。

次の例題をそれぞれの方法で解いていきます。

例題

不等式 \(\sqrt{2x − 3} > x − 3\) を満たす \(x\) の値の範囲を求めよ。

なお、あらかじめ言っておくと式変形よりもグラフの上下関係を考えるのがオススメです。

 

【解き方①】グラフの上下関係を調べる

\(y = \text{(左辺)}\) と \(y = \text{(右辺)}\) のグラフの上下関係を考える方法です。

STEP.1
各辺を関数とおく

まずは、\(y = \text{(左辺)}\)、\(y = \text{(右辺)}\) とおいて番号をつけます。

不等式 \(\sqrt{2x − 3} > x − 3\) について、

\(\left\{\begin{array}{l} y = \sqrt{2x − 3}\ \text{…①}\\ y = x − 3\ \text{…②}\end{array}\right.\)

とおく。

 

STEP.2
2 つの関数の交点を求める

①、②の交点を求めます。

無理関数にはあらかじめ定義域、値域があることに注意します。

①の定義域は \(\displaystyle x \geq \frac{3}{2}\)、値域は \(y \geq 0\)

よって、②が①と交点をもつのは、

\(x − 3 \geq 0\) すなわち \(x \geq 3\) の範囲

 

\(\sqrt{2x − 3} = x − 3\) について、両辺を \(2\) 乗すると

\(2x − 3 = (x − 3)^2\)

\(2x − 3 = x^2 − 6x + 9\)

\(x^2 − 8x + 12 = 0\)

\((x − 2)(x − 6) = 0\)

\(x = 2, 6\)

\(x \geq 3\) より、①と②は \(x = 6\) で交点をもち、このとき \(y = 3\)

 

STEP.3
グラフを書き、上下関係を調べる

交点がわかったら、グラフを書いて上下関係を調べます。

今回は、① > ② になるような \(x\) の範囲を求めればよいですね。

①、②のグラフは次のようになる。

 

したがって、①のグラフが②のグラフよりも上側にくるような \(x\) の値の範囲は

\(\displaystyle \frac{3}{2} \leq x < 6\)

 

答え: \(\color{red}{\displaystyle \frac{3}{2} \leq x < 6}\)

Tips

グラフを書くときは、不等号の種類(\(<\) と \(\leq\)、\(>\) と \(\geq\))にも気を配りましょう。

\(=\) を含まない場合は、点を白丸にしておくとわかりやすいですね。

 

完了

 

【解き方②】式変形で求める

参考までに、同じ例題を式変形で求める場合は以下のようになります。

解答

 

不等式 \(\sqrt{2x − 3} > x − 3\) について、

\(\text{(左辺)} \geq 0\) より、\(\displaystyle x \geq \frac{3}{2}\)

 

(i) \(\text{(右辺)} \geq 0\) すなわち \(x \geq 3\) のとき

両辺を二乗しても不等号の向きは変わらないので、

\(2x − 3 > (x − 3)^2\)

\(2x − 3 > x^2 − 6x + 9\)

\(x^2 − 8x + 12 < 0\)

\((x − 2)(x − 6) < 0\)

\(2 < x < 6\)

\(x \geq 3\) より \(3 \leq x < 6\)

 

(ii) \(\text{(右辺)} < 0\) すなわち \(\displaystyle \frac{3}{2} \leq x < 3\) のとき

\(\text{(左辺)}\) は常に \(0\) 以上であるから、不等式は成り立つ。

 

(i), (ii) より、

\(\displaystyle \frac{3}{2} \leq x < 6\)

 

答え: \(\color{red}{\displaystyle \frac{3}{2} \leq x < 6}\)

左辺と右辺の符号に細心の注意を払って場合分けする必要がありますね。

一次無理不等式であれば、グラフを使って解く方が視覚的にもわかりやすいでしょう。

Tips

\((x + 1)(x − 1) = 0 \iff x = −1, 1\) のように、ある条件式を必要十分条件の関係にある別の条件式に書き換えることを「同値変形」といいます。

無理方程式および不等式では、以下の同値変形が成り立つことが知られています。

  • 無理方程式
    \(\sqrt{A} = B\) \(\iff\) \(B \geq 0\) かつ \(A = B^2\)
  • 無理不等式
    \(\sqrt{A} < B\) \(\iff\) \(A \geq 0\) かつ \(B > 0\) かつ \(A < B^2\)
    \(\sqrt{A} > B\) \(\iff\) (\(B < 0\) かつ \(A \geq 0\)) または (\(B \geq 0\) かつ \(A > B^2\))
    \(\sqrt{A} > \sqrt{B}\) \(\iff\) \(A > B\) かつ \(B \geq 0\)

これらの同値変形を解答で活用してもよいでしょう。
ただし、意味を理解せず丸暗記するのはオススメしません。

 

無理関数の微分

無理関数の微分は、「累乗根と指数」「べき乗の微分」「合成関数の微分」を理解しておけばバッチリです。

  • 累乗根と指数
    \(n\) を整数とすると、
    \begin{align}\sqrt[n]{a} = a^{\frac{1}{n}} \ (a \geq 0)\end{align}

  • べき乗の微分
    \(p\) を有理数とすると、
    \begin{align}(x^p)’ = px^{p − 1}\end{align}

  • 合成関数の微分
    \(x\) の関数 \(f(x)\), \(g(x)\) について、
    \begin{align}\{f(g(x))\}’ = f’(g(x)) g’(x)\end{align}

 

指数法則を使えば累乗根を指数に直せるため、無理関数の微分・積分はべき乗の微分・積分と考えることができます。

累乗根 \(\iff\) 指数の変形は、どちらもスムーズにできるようにしておきましょう。

(例)

  • \(y = \sqrt{3x − 1} = (3x − 1)^{\frac{1}{2}}\)
  • \(\displaystyle y = \frac{1}{\sqrt{2x + 5}} = (2x + 5)^{−\frac{1}{2}}\)
  • \(y = \sqrt[3]{(x − 2)^2} = (x − 2)^{\frac{2}{3}}\)

通常の \(\sqrt{a}\) は \(a\) の二乗根(二回かけると \(a\) になる数)ですから、\(\sqrt{a} = a^{\frac{1}{2}}\) ですね。

 

一次無理関数の微分公式

特に、根号の中身が一次式である無理関数の微分は非常によく登場するため、指数を介さずそのまま覚えてしまってもよいかもしれません。

無理関数(一次式)の微分

\(a \neq 0\) とする。

  • \(\color{red}{\displaystyle (\sqrt{x})’ = \frac{1}{2\sqrt{x}}}\)
  • \(\color{red}{\displaystyle \left( \frac{1}{\sqrt{x}} \right)’ = −\frac{1}{2x\sqrt{x}}}\)
  • \(\color{red}{\displaystyle (\sqrt{ax + b})’ = \frac{a}{2\sqrt{ax + b}}}\)
  • \(\color{red}{\displaystyle \left( \frac{1}{\sqrt{ax + b}} \right)’ = −\frac{a}{2(ax + b)\sqrt{ax + b}}}\)

ちなみに、途中計算は次のようになります。

\(\begin{align}(\sqrt{x})’ &= (x^{\frac{1}{2}})’ \\&= \frac{1}{2} x^{−\frac{1}{2}} \\&= \frac{1}{2\sqrt{x}}\end{align}\)

 

\(\begin{align} \left( \frac{1}{\sqrt{x}} \right)’ &= (x^{−\frac{1}{2}})’ \\&= −\frac{1}{2} x^{−\frac{3}{2}} \\&= −\frac{1}{2x\sqrt{x}}\end{align}\)

 

\((\sqrt{ax + b})’\)

\(\displaystyle = \{(ax + b)^{\frac{1}{2}}\}’\)

\(\displaystyle = \frac{1}{2} (ax + b)^{−\frac{1}{2}} \cdot (ax + b)’\)

\(\displaystyle = \frac{a}{2} (ax + b)^{−\frac{1}{2}}\)

\(\displaystyle = \frac{a}{2\sqrt{ax + b}}\)

 

\(\displaystyle \left( \frac{1}{\sqrt{ax + b}} \right)’\)

\(\displaystyle = \{(ax + b)^{−\frac{1}{2}}\}’\)

\(\displaystyle = −\frac{1}{2} (ax + b)^{−\frac{3}{2}} \cdot (ax + b)’\)

\(\displaystyle = −\frac{a}{2} (ax + b)^{−\frac{3}{2}}\)

\(\displaystyle = −\frac{a}{2(ax + b)\sqrt{ax + b}}\)

 

例題「無理関数を微分する」

それでは、いくつか例題を解いてみましょう。

例題

次の関数の導関数を求めよ。

(1) \(y = \sqrt{x^2 + 4x + 1}\)

(2) \(\displaystyle y = \frac{4}{\sqrt{2x + 3}}\)

 

慣れるまでは、指数を介してていねいに計算しましょう。

根号の中身が \(x\) の関数ならば合成関数ですので、微分するときは (全体の微分) \(\bf{\times}\) (中身の微分) をすればよいですね。

解答

 

(1)

\(y = (x^2 + 4x + 1)^{\frac{1}{2}}\) より、

\(\begin{align}\displaystyle y’ &= \frac{1}{2} (x^2 + 4x + 1)^{−\frac{1}{2}} \cdot (x^2 + 4x + 1)’\\&= \frac{1}{2\sqrt{x^2 + 4x + 1}} \cdot (2x + 4)\\&= \frac{x + 2}{\sqrt{x^2 + 4x + 1}}\end{align}\)

 

答え: \(\color{red}{\displaystyle y’ = \frac{x + 2}{\sqrt{x^2 + 4x + 1}}}\)

 

 

(2)

\(y = 4(2x + 3)^{−\frac{1}{2}}\) より、

\(\begin{align}\displaystyle y’ &= −\frac{4}{2} (2x + 3)^{−\frac{3}{2}} \cdot (2x + 3)’\\&= −2 (2x + 3)^{−\frac{3}{2}} \cdot 2\\&= −\frac{4}{(2x + 3)\sqrt{2x + 3}}\end{align}\)

 

答え: \(\color{red}{\displaystyle y’ = −\frac{4}{(2x + 3)\sqrt{2x + 3}}}\)

補足

 

無理関数の積分

無理関数の積分は、「べき乗の積分」と「置換積分」を理解できていれば難なくできるようになります。

  • べき乗の積分
    \(p\) を有理数とすると、
    \(p \neq −1\) のとき
    \begin{align}\displaystyle \int x^p \ dx = \frac{1}{p + 1} x^{p + 1} + C\end{align}
    \(p = −1\) のとき
    \begin{align}\displaystyle \int x^{− 1} \ dx = \int \frac{1}{x} \ dx = \log |x| + C\end{align}
  • 置換積分
    \(x = g(t)\) と置換できるとき、関数 \(f(x)\) の不定積分は
    \begin{align} \int f(x) \ dx &= \int f(g(t)) \frac{dx}{dt} \ dt \\ &= \int f(g(t))g’(t) \ dt \end{align}

無理関数の積分でも、根号部分をべき乗に変換して考えます。

微分でも見たように、無理関数は関数全体と根号の中身の合成関数ですから、置換積分の考え方で積分できます。

 

一次無理関数の積分公式

特に、根号の中身が一次式である無理関数は、中身の微分が定数になることから、置換するまでもなく積分できます。

微分と同様、指数を介さずそのまま覚えてしまってもよいかもしれませんね。

無理関数(一次式)の積分

\(a \neq 0\)、\(C\) は積分定数とする。

  • \(\color{red}{\displaystyle \int \sqrt{x} \ dx = \frac{2}{3} x\sqrt{x} + C}\)
  • \(\color{red}{\displaystyle \int \frac{1}{\sqrt{x}} \ dx = 2\sqrt{x} + C}\)
  • \(\color{red}{\displaystyle \int \sqrt{ax + b} \ dx = \frac{2}{3a} (ax + b)\sqrt{ax + b} + C}\)
  • \(\color{red}{\displaystyle \int \frac{1}{\sqrt{ax + b}} \ dx = \frac{2}{a} \sqrt{ax + b} + C}\)

(見切れる場合は横へスクロール)

ちなみに、途中計算は次のようになります。

\(\begin{align}\int \sqrt{x} \ dx &= \int x^{\frac{1}{2}} \ dx \\&= \frac{1}{\frac{3}{2}} x^{\frac{3}{2}} + C \\&= \frac{2}{3} x\sqrt{x} + C\end{align}\)

 

\(\begin{align}\int \frac{1}{\sqrt{x}} \ dx &= \int x^{−\frac{1}{2}} \ dx \\&= \frac{1}{\frac{1}{2}} x^{\frac{1}{2}} + C \\&= 2\sqrt{x} + C\end{align}\)

 

\(\displaystyle \int \sqrt{ax + b} \ dx\)

\(\displaystyle = \int (ax + b)^{\frac{1}{2}} \ dx\)

\(\displaystyle = \int \frac{1}{a} \cdot (ax + b)’(ax + b)^{\frac{1}{2}} \ dx\)

\(\displaystyle = \frac{1}{a} \cdot \frac{1}{\frac{3}{2}} (ax + b)^{\frac{3}{2}} + C\)

\(\displaystyle = \frac{2}{3a} (ax + b)\sqrt{ax + b} + C\)

 

\(\displaystyle \int \frac{1}{\sqrt{ax + b}} \ dx\)

\(\displaystyle = \int (ax + b)^{−\frac{1}{2}} \ dx\)

\(\displaystyle = \int \frac{1}{a} \cdot (ax + b)’(ax + b)^{−\frac{1}{2}} \ dx\)

\(\displaystyle = \frac{1}{a} \cdot \frac{1}{\frac{1}{2}} (ax + b)^{\frac{1}{2}} + C\)

\(\displaystyle = \frac{2}{a} \sqrt{ax + b} + C\)

 

例題「無理関数を積分する」

それでは、いくつか例題を解いてみましょう。

例題

次の不定積分を求めよ。

(1) \(\displaystyle \int \frac{x}{\sqrt{2x + 1} − 1} \ dx\)

(2) \(\displaystyle \int (x + 1)\sqrt[4]{2x − 3} \ dx\)

 

(1) は、分母を有理化して式を簡単にしてみると、そのまま積分できます。

(2) は、根号部分全体を別の文字で置換してみましょう。

解答

 

(1)

\(\displaystyle \frac{x}{\sqrt{2x + 1} − 1}\)

\(\displaystyle = \frac{x(\sqrt{2x + 1} + 1)}{(\sqrt{2x + 1})^2 − 1^2}\)

\(\displaystyle = \frac{x(\sqrt{2x + 1} + 1)}{2x}\)

\(\displaystyle = \frac{1}{2} (\sqrt{2x + 1} + 1)\)

 

よって、

\(\displaystyle \int \frac{x}{\sqrt{2x + 1} − 1} \ dx\)

\(\displaystyle = \frac{1}{2} \int (\sqrt{2x + 1} + 1) \ dx\)

\(\displaystyle = \frac{1}{2} \left\{ \frac{1}{2} \cdot \frac{2}{3} (2x + 1)^{\frac{3}{2}} + x \right\} + C\)

\(\displaystyle = \frac{1}{6} (2x + 1)\sqrt{2x + 1} + \frac{1}{2} x + C\)

 

答え: \(\displaystyle \color{red}{\frac{1}{6} (2x + 1)\sqrt{2x + 1} + \frac{1}{2} x + C}\)(\(C\) は積分定数)

 

 

(2)

\(\sqrt[4]{2x − 3} = t\) とおくと、

\(2x − 3 = t^4\) すなわち \(\displaystyle x = \frac{1}{2} (t^4 + 3)\) より

\(\displaystyle \frac{dx}{dt} = 2t^3\)

よって \(dx = 2t^3 \ dt\)

 

\(\begin{align} (x + 1)\sqrt[4]{2x − 3} &= \left( \frac{1}{2} t^4 + \frac{5}{2} \right)t \\&= \frac{1}{2} (t^5 + 5t)\end{align}\)

 

したがって

\(\displaystyle \int (x + 1)\sqrt[4]{2x − 3} \ dx\)

\(\displaystyle = \int \frac{1}{2} (t^5 + 5t) \cdot 2t^3 \ dt\)

\(\displaystyle = \int (t^8 + 5t^4) \ dt\)

\(\displaystyle = \frac{1}{9} t^9 + t^5 + C\)

\(\displaystyle = \frac{1}{9} t^5 (t^4 + 9) + C\)

\(\displaystyle = \frac{1}{9} (2x − 3)\sqrt[4]{2x − 3}(2x + 6) + C\)

\(\displaystyle = \frac{2}{9} (x + 3)(2x − 3)\sqrt[4]{2x − 3} + C\)

 

答え: \(\displaystyle \color{red}{\frac{2}{9} (x + 3)(2x − 3)\sqrt[4]{2x − 3} + C}\)(\(C\) は積分定数)

 

無理関数の練習問題

最後に、分数関数の練習問題に挑戦しましょう。

練習問題①「無理関数の定義域を求める」

練習問題①

関数 \(y = \sqrt{4 − x}\) が \(a \leq x \leq b\) の範囲で \(1 \leq y \leq 2\) の値をとるように定数 \(a, b\) の値を求めよ。

 

グラフを書いてみると、範囲の条件を一目で理解できますよ。

解答

 

\(y = \sqrt{4 − x} = \sqrt{−(x − 4)}\) であるから、

\(y = \sqrt{−x}\) のグラフを \(x\) 軸方向に \(4\) だけ平行移動したものである。

単調減少のグラフであるから、 \(a \leq x \leq b\) の範囲では \(x = a\) で最大、\(x = b\) で最小となる。

 

よって、\(1 \leq y \leq 2\) であるための条件は

\(\sqrt{4 − a} = 2\), \(\sqrt{4 − b} = 1\)

両辺を平方して

\(4 − a = 4\), \(4 − b = 1\)

したがって

\(a = 0, b = 3\)

 

答え: \(\color{red}{a = 0, b = 3}\)

 

練習問題②「無理関数の不等式を解く」

練習問題②

不等式 \(\sqrt{x} + x < 6\) を満たす \(x\) の値の範囲を求めよ。

 

移項して左辺を無理関数だけにしてあげると、グラフで考えやすいですね。

解答

 

\(\sqrt{x} + x < 6\) より \(\sqrt{x} < −x + 6\)

 

\(\left\{\begin{array}{l} y = \sqrt{x} \ (x \geq 0) \text{…①}\\ y = −x + 6 \ \text{…②}\end{array}\right.\)

とおくと、①よりも②が上側にくる \(x\) の値の範囲を求めればよい。

 

②が①と交点をもつのは、\(−x + 6 \geq 0\) すなわち \(x \leq 6\) の範囲である。

\(\sqrt{x} = −x + 6\) の両辺を二乗して

\(x = (−x + 6)^2\)

\(x^2 − 13x + 36 = 0\)

\((x − 4)(x − 9) = 0\)

\(x \leq 6\) より、①と②は \(x = 4\) で交点をもち、そのとき \(y = 2\)

 

 

よって、②のグラフが①のグラフよりも上側にくるような \(x\) の値の範囲は

\(0 \leq x < 4\)

 

答え: \(\color{red}{0 \leq x < 4}\)

以上で問題も終わりです!

 

はじめはとまどってしまう無理関数ですが、慣れてしまえば大したことはありません。

しっかりとマスターしておきましょう!

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