円周率 π とは?求め方や100桁までの覚え方をご紹介!

この記事では、「円周率 \(\pi\)」の意味や求め方、\(100\) 桁までの覚え方をご紹介していきます。

また、円周率を使って円の面積や円周を計算する問題についても解説していくので、ぜひこの記事を通して知識を深めてくださいね!

 

円周率 π とは?

円周率とは、円の直径に対する円周の長さの比のことです。

ギリシア文字「\(\pi\) (パイ)」で表すことが通例です。

小学校では「\(\color{red}{3.14}\)」(世代によっては \(3\))と習いましたね。

実は、この値は円周率の近似値で、本来の円周率は「\(\color{red}{3.14159265\cdots}\)」と循環しないで無限に続く数、つまり無理数です。

 

円周率は太古の昔から多くの数学者を魅了してきた不思議な数です。

私たちも、円周率の奥深さを感じていきましょう。

 

円周率の求め方

それでは、円周率の求め方について紹介していきます。

円周率は次のような値でしたね。

円周率の定義

\begin{align} (\text{円周率}\ \pi) &= \frac{(\text{円周の長さ}) \ \ \ \ \ }{(\text{直径})} \\ &= 3.14159265\cdots \end{align}

どんな大きさの円であっても、円周率は一定です。

よって、円形の物の直径と円周の長さを測れば、実験的に円周率を求められます。

しかし、実際のところは測定精度の限界があるため、正確には求められません。
(\(3.1\) ~ \(3.2\) くらいにはなるが、ドンピシャは難しい)

 

いろいろな数学者が正確な円周率を求めたくて、さまざまなアプローチをとりました。

円周率の近似値を求める方法のうち、以下のものが有名です。

  • 正多角形による近似
  • 級数による近似
  • 乱択アルゴリズムによる近似

それぞれについて、軽くまとめていきます。

補足

以降の内容は正直とても難しいので、まともに理解するというより「円周率求めるのって大変なんだな〜」ぐらいのノリで読んでください!

 

正多角形による近似

直径 \(1\) の円に外接・内接する正多角形を用意すると、円周率 \(\pi\) の値は次の範囲に収まります。

正多角形の角数をどんどん増やしていけば、求められる円周率の精度が上がりますね。

 

正多角形による円周率の近似

直径 \(1\) の円に外接、内接する正 \(6 \cdot 2^n\) 角形の周の長さをそれぞれ \(a_n\) , \(b_n\) とおくと、

円周率 \(\pi\) は

\begin{align}b_n < \pi < a_n\end{align}

 

ただし、\(a_n\), \(b_n\) の初項および漸化式は以下のように与えられる。

\(a_0 = 2\sqrt{3}\), \(b_0 = 3\)

\(\displaystyle a_{n + 1} = \frac{2a_n b_n}{a_n + b_n}\)

\(b_{n + 1} = \sqrt{a_{n + 1} b_n}\)

これは最も原始的な方法で、なんと紀元前 \(3\) 世紀頃にアルキメデスがこの方法で円周率を近似していたことが知られています。

ただし、計算効率はイマイチで、円周率を何億桁も計算しようと思うと途方もない時間がかかるそうです(何億桁も計算しようと思わなければ十分なのですが)。

 

級数による近似

級数(無限に続く数列の和)による円周率の近似には、 \(\arctan\) のテイラー展開を利用したものが多いです。

arctan のテイラー展開

\(|x| \leq 1\) のとき、

\(\arctan x \) \(\displaystyle = x − \frac{x^3}{3} + \frac{x^5}{5} − \frac{x^7}{7} + \frac{x^9}{9} − \cdots\) …(*)

 

例えば、以下の \(2\) つがあります。

級数による円周率の近似
  • グレゴリー級数
    \(\displaystyle \frac{\pi}{4} = 1 − \frac{1}{3} + \frac{1}{5} − \frac{1}{7} + \frac{1}{9} − \cdots\)
    ((*) に \(x = 1\) を代入したもの)
  • マチンの公式
    \(\displaystyle \frac{\pi}{4} = 4\arctan \frac{1}{5} − \arctan \frac{1}{239}\)
    (円周率計算のために発見された \(\arctan\) の関係式。右辺の項は (*) を使って計算でき、グレゴリー級数よりはるかに速く収束する)
補足

\(\arctan x\) とは、\(\tan x\) \(\left(\displaystyle − \frac{\pi}{2} < x < \frac{\pi}{2}\right)\) の逆関数です。

\begin{align}\displaystyle \arctan x = \tan^{−1} x\end{align}

また、テイラー展開とは、扱いづらい関数を多項式で近似する方法です。

詳しくは以下の記事で説明しています。

近似値・近似式とは?公式や求め方、テイラー展開・マクローリン展開も!

 

他の級数を利用した近似式もたくさんあります。

中でも、インドの天才数学者ラマヌジャンの円周率の公式が有名です。

ラマヌジャンの円周率の公式

\begin{align} \displaystyle \frac {1}{\pi} = \frac {2\sqrt{2}}{99^{2}} \sum_{n = 0}^{\infty} \frac {(4n)! (26390n + 1103)}{(4^n 99^n n!)^4} \end{align}

 

\begin{align} \displaystyle \frac {4}{\pi} = \sum_{n = 0}^{\infty} \frac {(−1)^n (4n)! (21460n + 1123)}{882^{2n + 1} (4^n n!)^4} \end{align}

天才の頭の中はどうなっているのでしょうか…。

 

乱択アルゴリズムによる近似

乱択アルゴリズムとは、ランダムな試行を繰り返すことで確率的に何かを計算する方法です。

円周率の近似値を計算する乱択アルゴリズムとしては、以下の \(3\) つが有名です。

① ビュフォンの針

何回も針を投げ、床に引いた平行線と針が公差する確率を求める手法。
試行を繰り返すと円周率を近似できる。

 

② モンテカルロ法による近似

正方形にランダムに点を打ち続ける方法。
原点からの距離をポイント化して足し続けることで円周率を近似できる。

 

③ ガウス・ルジャンドルのアルゴリズム

\(2\) つの数値の算術幾何平均を、それぞれの算術平均(相加平均)と幾何平均(相乗平均)で置き換えることで求める方法。
円周率の近似式は非常に収束が速いことが知られている。

 

このように、円周率を求めるには、極限の考え方(増やし続ける、足し続ける、繰り返し続ける etc.)が必要です。

しかし、計算がとても大変なので、円周率を億兆桁まで求めようとするとコンピュータが必須です。

補足

ちなみに、今のところ \(30\) 兆桁を超える桁数まで円周率が求められています。

円周率を求める人類の道のりは、どこまで続くのでしょうか…。

以上、円周率を求める方法のご紹介でした!

 

円周率 \(100\) 桁までの覚え方

無限に続く円周率ですが、暗唱の世界記録もありますよね。

世界記録(\(7\) 万桁越え)には遠く及びませんが、ここでは円周率 \(100\) 桁までの覚え方を紹介していきます。

次のような語呂合わせがあります。

円周率100桁の語呂合わせ

産医師異国に向こう。

\(3.14159265\)

 

産後薬なく産婦みやしろに。

\(3589793238462\)

 

虫さんざん闇に鳴くころにや、

\(6433832795028\)

 

弥生急な色草、

\(841971693\)

 

九九見ないと小屋に置く。

\(993751058209\)

 

仲良くせしこの国去りなば、

\(749445923078\)

 

医務用務に病む二親苦、

\(164062862089\)

 

悔やむにやれみよや。

\(986280348\)

 

不意惨事に言いなれむな。

\(25342117067\)

決して覚える必要はありませんが、語呂合わせフェチの方はどうぞ!

 

円周率の公式

さて、ここまで豆知識的な説明が続きましたが、最後に現実的な円周率の使い方を確認しましょう。

ここでは、円周率が関係する公式をまとめていきます。

円の面積の公式

円の面積は、「\(\text{(半径)} \times \text{(半径)} \times \text{(円周率)}\)」で計算できましたね。

円の面積の公式

円の半径を \(r\) とすると、面積 \(S\) は

\begin{align}\color{red}{S = \pi r^2}\end{align}

 

円周の長さの公式

円周の長さは、「\(\text{(直径)} \times \text{(円周率)}\)」で計算できましたね。

円周の長さの公式

円の半径を \(r\) とすると、円周の長さ \(l\) は

\begin{align}\color{red}{l = 2\pi r}\end{align}

 

その他の公式

また、円が関わる立体の体積や表面積も、円周率を使って計算できます。

詳しくは、以下の個別記事を確認してみてください。

円柱とは?体積・表面積の公式や求め方、単位あり計算問題 円錐とは?体積・表面積の公式や求め方 球とは?体積・表面積の公式や求め方、証明(積分)と計算問題

 

円周率を使う計算問題

最後に、円周率を使う計算問題に挑戦しましょう。

計算問題①「直径から円の面積を求める」

計算問題①

直径が \(6 \,\text{cm}\) の円の面積を求めなさい。ただし、円周率は \(\pi\) とする。

 

直径から半径を求め、円の面積の公式に代入しましょう。

解答

 

直径が \(6 \,\text{cm}\) なので、半径は \(3 \,\text{cm}\)。

よって、円の面積 \(S\) は

\(S = \pi \times 3^2 = 9\pi\)

 

答え: \(\color{red}{9\pi \,\text{cm}^2}\)

 

計算問題②「面積から円周の長さを求める」

計算問題②

面積が \(200.96 \,\text{cm}^2\) の円があるとき、円周の長さを求めなさい。ただし、円周率は \(3.14\) とする。

 

円の面積の公式を利用すると半径が求まります。

半径がわかれば、円周の長さの公式が使えますね!

解答

 

面積を \(S\)、半径を \(r\) とおくと、

\(S = 3.14 \times r^2\) より、

\(\begin{align} r^2 &= \frac{S}{3.14} \\ &= \frac{200.96}{3.14} \\ &= 64 \end{align}\)

 

\(r > 0\) より、

\(r = 8\)

 

よって、円周の長さ \(l\) は

\(\begin{align} l &= 2 \times 3.14 \times r \\ &= 2 \times 3.14 \times 8 \\ &= 50.24 \end{align}\)

 

答え: \(\color{red}{50.24 \,\text{cm}}\)

以上で計算問題も終わりです!

 

この記事を通して円周率 \(\pi\) についての理解が深まれば幸いです!

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