三角形とは?面積公式、角度・辺の長さ・重心・比の計算

この記事では、「三角形」の面積公式や角度・辺の長さ・重心の求め方などを紹介していきます。

また合同条件や、比の計算問題の解き方も詳しく解説していくので、ぜひマスターしてくださいね!

 

三角形とは?

三角形とは、同一直線上にない \(\bf{3}\) 点と、それらを結ぶ \(\bf{3}\) つの線分からなる多角形です。

その \(3\) 点を三角形の「頂点」、\(3\) つの線分を三角形の「辺」といいます。

そして、三角形の内角の和は必ず \(180^\circ\) になります。

 

三角形の面積の公式

三角形の面積には、いくつかの求め方があります。

ここでは、代表的な三角形の面積の公式 \(3\) つを紹介します。

【公式①】底辺 × 高さ ÷ 2

まず \(1\) つ目は、底辺高さを使った最もオーソドックスな公式です。

面積の公式①

三角形の底辺を \(a\)、高さを \(h\) とおくと、三角形の面積 \(S\) は

\begin{align}\color{red}{\displaystyle S = \frac{1}{2} ah}\end{align}

これは、小学校の算数で習った基本的な公式ですね!

 

【公式②】三角比の面積公式

\(2\) つ目は、三角比 \(\sin\) を用いた公式です。

面積の公式② 三角比バージョン

三角形の \(2\) 辺の長さを \(a\), \(b\)、その間の角を \(\theta\) とおくと、三角形の面積 \(S\) は

\begin{align}\color{red}{\displaystyle S = \frac{1}{2} ab \sin \theta}\end{align}

\(b \sin \theta\) が「高さ」を表しているので、公式の意味としては公式①と同じですね!

高さがわからなくても \(\bf{2}\) 辺の長さその間の角さえわかれば三角形の面積を求められます。

 

【公式③】ヘロンの公式

\(3\) つ目の求め方は、 \(\bf{3}\) 辺の長さを使って求める「ヘロンの公式」です。

面積の公式③ ヘロンの公式

三角形の \(3\) 辺の長さを \(a\), \(b\), \(c\) とおくと、三角形の面積 \(S\) は

\begin{align}\color{red}{S = \sqrt{s(s − a)(s − b)(s − c)}}\end{align}

ただし、 \(\color{red}{\displaystyle s = \frac{a + b + c}{2}}\)

 

補足

「ヘロンの公式」については、以下の個別記事でより詳しく解説しています。

ヘロンの公式とは?証明や、四角形版(ブラーマグプタの公式)も

 

面積公式の使い分け【例題】

三角形の面積の公式は、問題文からわかることに応じて使い分ける必要があります。

さっそく、簡単な例題で練習してみましょう。

例題①

例題①

次の \(\triangle \mathrm{ABC}\) の面積を求めなさい。

 

「底辺」と「高さ」がわかっているので、公式①が使えそうです。

解答

 

\(\triangle \mathrm{ABC}\) の面積を \(S\) とおくと、

\(\begin{align} S &= \frac{1}{2} ah \\ &= \frac{1}{2} \cdot 10 \cdot 6 \\ &= 30 \end{align}\)

 

答え: \(\color{red}{30}\)

 

例題②

次の問題はどうでしょうか。

例題②

次の \(\triangle \mathrm{ABC}\) の面積を求めなさい。

 

今度は「\(2\) 辺」と「その間の角」がわかっていますね。

こういった場合は、三角比を用いた公式で求められます!

解答

 

\(\triangle \mathrm{ABC}\) の面積を \(S\) とおくと、

\(\begin{align} S &= \frac{1}{2} \cdot \mathrm{AB} \cdot \mathrm{AC} \sin 60^\circ \\ &= \frac{1}{2} \cdot 8 \cdot 4 \cdot \frac{\sqrt{3}}{2} \\ &= 8\sqrt{3} \end{align}\)

 

答え: \(\color{red}{8\sqrt{3}}\)

 

例題③

もう \(1\) 問見てみましょう。

例題③

次の \(\triangle \mathrm{ABC}\) の面積を求めなさい。

 

「\(3\) 辺の長さ」がわかっているので、ヘロンの公式が使えますね。

解答

 

三角形の面積を \(S\) とおくと、ヘロンの公式より

\(S = \sqrt{s(s − a)(s − b)(s − c)}\)

 

ここで、\(a = 8\), \(b = 4\), \(c = 6\) より

\(\begin{align} s &= \frac{a + b + c}{2} \\ &= \frac{8 + 4 + 6}{2} \\ &= 9 \end{align}\)

 

よって、

\(\begin{align} S &= \sqrt{9(9 − 8)(9 − 4)(9 − 6)} \\ &= \sqrt{9 \cdot 1 \cdot 5 \cdot 3} \\ &= 3\sqrt{15} \end{align}\)

 

答え: \(\color{red}{3\sqrt{15}}\)

Tips

別解として、「余弦定理」を用いて \(3\) 辺の長さから \(\cos \theta\) を求めたあと \(\sin \theta\) に変換することで、\(\displaystyle S = \frac{1}{2} ab \sin \theta\) の公式を利用して解くこともできます。

余弦定理とは?公式の覚え方や証明、計算問題の解き方

 

公式の使い分けはできましたか?

「三角形の面積は絶対にこの解き方!」と決め打ちするのではなく、問題に合わせた解き方を選択できると大きな武器になりますよ。

 

補足

このほかにも、「ベクトル」を用いた三角形の面積の求め方や、「内接円」や「外接円」などの情報から三角形の面積を求める複合問題なども存在します。

以下の記事も参考にしてみてください。

ベクトルによる三角形の面積の求め方!公式や証明、計算問題 内接円とは?内接円の半径の公式や求め方、性質、書き方 外接円とは?半径の公式や求め方、性質、書き方

 

三角形の角度と辺の長さの求め方

続いて、三角形の角度や辺の長さを求めるのに必要な知識をまとめていきます。

角の性質の利用

角度を求める問題では、角の性質を利用することが多いです。

よく利用する角の性質は個別の記事があるので、忘れているものがあったらぜひ目を通してみてください!

内角の和、外角の和

多角形とは?外角・内角の和、面積、対角線の本数の公式と求め方

 

角の二等分線

角の二等分線とは?定理や比の性質、証明、問題、作図方法

 

円周角の定理

円周角の定理とは?定理の逆や証明、問題の解き方

 

接弦定理

接弦定理とは?証明や定理の逆、問題の解き方

 

辺の比に関する定理の利用

辺の長さを求める問題では、辺の比に関する性質や定理を利用します。

以下に代表的な性質・定理について説明した個別記事を示すので、そうそう、そんなものもあったなぁと思い出してみてください!

特別な三角形の性質

次の \(4\) つの三角形は、それぞれ辺の比や角度に関する性質があります。

 

三平方の定理

三平方の定理とは?証明や計算問題、角度と辺の比の一覧

 

チェバの定理

チェバの定理とは?証明や覚え方、メネラウスの定理との違い

 

メネラウスの定理

メネラウスの定理とは?証明や覚え方、問題の解き方

 

トレミーの定理

トレミーの定理とは?証明や問題の解き方をわかりやすく解説!

 

中線定理

中線定理とは?定理の証明や問題の解き方をわかりやすく解説!

 

中点連結定理

中点連結定理とは?証明、定理の逆や応用、問題の解き方

 

合同条件・相似条件の利用

合同な三角形や相似な三角形が見つかれば、辺の比や角度の情報が得られます。

三角形の合同条件・相似条件については、以下の記事を参考にしてみてください。

相似とは?三角形の相似条件、記号、相似比・面積比、証明問題 合同とは?三角形の合同条件、証明問題をわかりやすく解説!

 

三角関数の知識の利用

三角比正弦定理・余弦定理など、三角関数の知識を使って、目的の角度や辺を求めることもできます。

三角関数の詳細については、以下のまとめ記事から個々の記事を探してみてください!

三角比・三角関数を総まとめ!定義や各種公式【重要記事一覧】

 

三角形の重心

次に、三角形の重心についてまとめていきます。

重心とは、重さの中心、つまりその \(1\) 点でバランスよく図形全体を支えられる点です。

補足

重心は、五心(重心・内心・外心・垂心・傍心)の \(1\) つです。

五心(重心・内心・外心・垂心・傍心)とは?求め方や性質

 

三角形の重心の特徴

三角形の重心には、次の \(3\) つの特徴があります。

① 3 つの中線の交点が重心となる

中線

三角形の頂点と向かい合う辺の中点を結んだ線分。

 

② 重心はそれぞれの中線を 2 : 1 に内分する

 

③ 重心と各頂点を結んだときにできる 3 つの三角形の面積が等しい

この \(3\) つの特徴は必ず覚えておきましょう。

 

三角形の重心の公式

そして、座標平面上において三角形の重心を求める公式は次のとおりです。

三角形の重心

\(\mathrm{A}(x_1, y_1)\), \(\mathrm{B}(x_2, y_2)\), \(\mathrm{C} (x_3, y_3)\) について、\(\triangle \mathrm{ABC}\) の重心 \(\mathrm{G}(x, y)\) は

\begin{align}\color{red}{\left\{\begin{array}{l}\displaystyle x = \frac{x_1 + x_2 + x_3}{3}\\ y = \displaystyle \frac{y_1 + y_2 + y_3}{3}\end{array}\right.}\end{align}

「\(3\) つの頂点の座標を足して、\(3\) で割る」と覚えると簡単ですね!

 

重心の求め方【例題】

では、重心を求める例題を見てみましょう。

例題

次の \(3\) 点 \(\mathrm{A}\), \(\mathrm{B}\), \(\mathrm{C}\) を頂点とする \(\triangle \mathrm{ABC}\) の重心 \(\mathrm{G}\) を求めなさい。

\(\mathrm{A}(5, 2)\), \(\mathrm{B}(3, 6)\), \(\mathrm{C}(1, 1)\)

 

実際に図を書かなくても、公式に数値を当てはめるだけで求められますね。

解答

 

\(\triangle \mathrm{ABC}\) の重心 \(\mathrm{G}\) の座標を \((x, y)\) とおくと、

\(\begin{align} x &= \frac{5 + 3 + 1}{3} \\ &= \frac{9}{3} \\ &= 3 \end{align}\)

 

\(\begin{align} y &= \frac{2 + 6 + 1}{3} \\ &= \frac{9}{3} \\ &= 3 \end{align}\)

 

よって、\(\mathrm{G}(3, 3)\)

 

答え: \(\color{red}{\mathrm{G}(3, 3)}\)

 

三角形の成立条件

三角形の成立条件とは、 三角形が存在するかどうかを判定する条件のことです。

三角形の成立条件

\(3\) 辺の長さが \(a\), \(b\), \(c\)(ただし、\(a \geq b, c\))である三角形が存在する必要十分条件は、

\begin{align}\color{red}{a < b + c}\end{align}

\(1\) 辺の長さがほかの \(2\) 辺の長さの和よりも小さければよい、ということですね。

Tips

本来は \(a < b + c\)、\(b < c + a\)、\(c < a + b\) のすべてが成り立つ必要がありますが、すべての場合を調べる必要はありません。

最も長い辺に注目しましょう。

(最も長い辺で成り立てば、ほか \(2\) 辺についても必ず成り立つから)

 

三角形が成立するか調べる【例題】

実際に調べてみましょう。

例題①

例題①

次の三角形が成立するかどうか求めなさい。

\(a = 9\), \(b = 5\), \(c = 3\) の三角形

 

解答

 

最も長い辺は \(a = 9\)

他の \(2\) 辺の和は \(b + c = 8\)

\(a > b + c\) となるので、この三角形は成立しない。

 

答え: 成立しない

 

例題②

もう \(1\) 問、形式の違う問題を見てみましょう。

例題②

\(3\) 辺の長さが \(3\), \(8\), \(x\) となる三角形を作るとき、\(x\) のとり得る範囲を求めよ。

 

三角形の成立条件を元に立式しましょう。すると、\(x\) の範囲が \(2\) つ出てきます。

その共通範囲を求めることで答えが出てきます。

解答

 

最大辺となる可能性がある辺の長さは、

\(8\) または \(x\) である。

よって、三角形の成立条件より

\(8 < 3 + x\)

\(5 < x\) …①

 

\(x < 3 + 8\)

\(x < 11\) …②

 

①、②の共通範囲を求めて、

\(5 < x < 11\)

 

答え: \(\color{red}{5 < x < 11}\)

 

三角形の辺と角の大小関係

三角形の辺と角には、大小関係の定理があります。

三角形の辺と角の大小関係【定理】
  •  大きい辺に向かい合う角は、小さい辺に向かい合う角より大きい。
  •  大きい角に向かい合う辺は、小さい角に向かい合う辺より大きい。

つまり、三角形の辺とそれに対する角の大小関係は一致します。

\(\triangle \mathrm{ABC}\) において、

\(\angle \mathrm{A} > \angle \mathrm{B} > \angle \mathrm{C} \Longleftrightarrow a > b > c\)

 

角の大小を調べる【例題】

この定理を用いる例題を見てみましょう。

例題

\(a = 8\), \(b = 3\), \(c = 6\) の \(\triangle \mathrm{ABC}\) において、\(3\) つの角の大小を調べなさい。

 

解答

 

\(3\) つの辺の大小関係は、

\(a > c > b\)

 

三角形の辺とそれに対する角の大小関係は一致するので、角の大小関係は

\(\angle \mathrm{A} > \angle \mathrm{C} > \angle \mathrm{B}\)

 

答え: \(\color{red}{\angle \mathrm{A} > \angle \mathrm{C} > \angle \mathrm{B}}\)

 

三角形の書き方(作図)

いろいろな三角形の作図方法については、以下の記事で説明しています。

正三角形・二等辺三角形・直角三角形の書き方(作図)まとめ!

 

以上で、解説を終わります。

三角形についてたくさんのことを解説していきましたが、理解できましたか?

どれも知っておくべき重要な内容なのでしっかりと確認しておきましょう。

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